本日のテーマは、
子を持つ親であれば、共感いただけるであろうこの悩みについてです。
「子どもが他人をケガさせてしまった・・・親の責任は?」
です。
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こんにちは。
損害保険会社に勤務しながら、MBAホルダーへの仲間入りを目指して、勉強を継続しています。
昼はサラリーマン、夜は大学生「MBA取得中の損保マンのブログ」がタイトルとしては、
正確かもしれません…。
なぜMBAを始めたのか、なぜブログを始めたのか、なぜ楽天ブログなのかは
MBA×ブログ×楽天が最高 をご覧ください。
交通事故が専門分野ですが、MBA知っトク情報を中心に書いていこうと思います。
よろしくお願いします。
最近、娘の日々の成長を感じる機会が多くなってきました。
よく食べるので、15kgあって、抱っこが重い・・・笑
一方で、以下のような心配事も増えてきました。
~とある日曜日の児童館での出来事~
(娘が走り回っているのを見ながら)
もうすぐ3歳になる娘が走るのが早くなってきたな~
周りを見ずに走って危なっかしいな~
おいおい転んで顔をケガするなよ~お嫁にいけないぞ~
よそのお子様にぶつかったら、怪我させるんじゃないのか?
あ、ぶつかった!!
…怪我はお互いなさそう!よかった~
今のところは、大きな怪我をしたり、させたり、させられたりは幸いにしてありません。
でも、今後は・・・ちょっと心配だなと。
娘は誰に似たのか落ち着きがないので。
上記ヒヤリハット経験をよい機会と捉え、
子どもの不法行為(物を壊した、怪我をさせた)とその場合の親の責任について、要点をまとめました。
テーマ
1.不法行為とは
2.責任能力とは
3.どのような場合に親の責任が認められるのか?
4.サッカーボール訴訟
1.不法行為とは
ある者が他人の権利ないし利益を違法に侵害する行為。また、その場合に加害者に対して被害者の損害を賠償すべき債務を負わせる法制度である。
出典:
ウィキペディア:不法行為
業務内容が、交通事故(自動車事故)の示談交渉であるわたしにとって、不法行為とは身近な法律用語のひとつです。というのは、
自動車の運転ミス、前方不注視、速度超過、などを
「安全運転義務違反」とざっくりまとめるのですが、
不法行為責任を問われた契約者のためにかわって、被害者と示談(損害賠償金をいくら払うかを決める)するのがわたしの仕事だからです。
かみ砕いて2歳の娘に説明するなら、家庭や学校、教習所などで「やっちゃだめだよと言われたことは、絶対やっちゃだめだよ」、ということですね。
娘にはよく、言って聞かせています。理解はしませんが・・・。
2.責任能力とは
硬い話が続きますが、「責任能力」をおさえておきましょう。
「不法行為」と「責任能力」がわかると、親の責任がどこまでかを線引きできます。
一般的に、自らの行った行為について責任を負うことのできる能力をいう。
刑法においては、事物の是非・善悪を弁別し、かつそれに従って行動する能力をいう。また、民法では、不法行為上の責任を判断しうる能力をいう。
出典:ウィキペディア:責任能力
責任を負う能力・・・
つまり、やっていいこと悪いことの判断がつく力があるか否か、ということですね。
もうすぐ、3歳の娘は正直そのような力はない、です。
子供自身が、自分の行為によって、法的な責任がでるかどうかを判断できる能力は、裁判例では12歳程度が目安とされています。
小学生までは「責任能力」なし、という整理ですね。
3.どのような場合に親の責任が認められるのか?
子どもに責任能力がある場合、被害者が「加害者親が監督義務を怠ったことを立証」できれば、親が損害賠償責任を果たさなければならない、とされています。
親の監督義務違反が認められるかどうかは、子どもの年齢や親の影響力が考慮されることになります。
子どもが同じこと(不法行為)を繰り返していたか、これも重要な判断材料となります。
繰り返し、娘が他の子供にタックルをしているのに、親が注意をまったくせず対策もとらない、という事情があれば親の責任は大きいでしょう、とみなされるという趣旨ですね。
やはり、子供からは少しも目を離さないですね。
親って大変ですね。
4.サッカーボール訴訟
仕事柄、裁判例を勉強する機会があります。
不法行為の考え方や、最新の裁判傾向を参考にして賠償額(慰謝料や休業損害、後遺障害)を決めていくためです。
裁判例で親の監督義務が問題になるケースは、「交通事故」や「学校事故」が多いです。
「交通事故」
未成年者が自動車やバイクを運転して、事故を起こした場合には、子供が例えば無免許運転・無資格運転などの交通法規違反を繰り返している場合は、親が十分に監督責任を果たしていないとみなされます。
結果として、親の「監督義務違反」が認定されているようです。
「学校事故」
学校内で、他の生徒にケガをさせてしまった場合、子どもの日ごろの生活態度が良い?悪い?
が重要視されます。
日常的に生活態度に問題があったり、学校・先生から指摘を受けていれば、当然親としてはいつか自分の子供(娘・息子)が他の生徒を怪我させることを想像(予見)できると捉えられます。
結果として、親の「監督義務違反」が認定されているようです。
いずれも、たまたま一回不注意で起こした不法行為(やっちゃいけないこと)なのか、常習的な不法行為なのかで、親の責任問題が変わってくるということですね。
「タイトルのサッカーボール訴訟」
有名な裁判例を紹介します。
本件は、最高裁で親の「監督義務違反」が否定された事例です。
責任を弁識する能力のない未成年者が,サッカーボールを蹴って他人に損害を加えた場合において,その親権者が民法714条1項の監督義務者としての義務を怠らなかったとされた事例
判決要旨
責任を弁識する能力のない未成年者の蹴ったサッカーボールが校庭から道路に転がり出て,これを避けようとした自動二輪車の運転者が転倒して負傷し,その後死亡した場合において,次の(1)~(3)など判示の事情の下では,当該未成年者の親権者は,民法714条1項の監督義務者としての義務を怠らなかったというべきである。
(1) 上記未成年者は,放課後,児童らのために開放されていた小学校の校庭において,使用可能な状態で設置されていたサッカーゴールに向けてフリーキックの練習をしていたのであり,殊更に道路に向けてボールを蹴ったなどの事情もうかがわれない。
(2) 上記サッカーゴールに向けてボールを蹴ったとしても,ボールが道路上に出ることが常態であったものとはみられない。
(3) 上記未成年者の親権者である父母は,危険な行為に及ばないよう日頃から通常のしつけをしており,上記未成年者の本件における行為について具体的に予見可能であったなどの特別の事情があったこともうかがわれない。
裁判所HP:サッカーボール訴訟
「日常的に通常のしつけをしていた」
「サッカーボールを道路外に出す危険行為は常態化していない」
上記2点がポイントですね。
裁判の結果を受けて・・・
子をもつ親としては「安心」したという感情と、
亡くなった被害者の方やその遺族への「お悔みの気持ち」が入り混じり、本件については色々なことを考えさせられます。
我が家を振り返ると、自分の子供にはのびのびと育ってほしいとの考えのもと、父親(=わたし)は甘くなりがちですが(異性親は叱れない…)
「物事のいい悪い」はしっかり子どもにくどく、しつこく、腹落ちするまで、言い聞かそうと思いました。
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