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2004/08/20(金)20:02

ステルス技術は日本が起源?

けっこう昔の中日新聞の記事なんですが、一部引用してみます。 「電波吸収体のサンプルを提供してほしい」。八一年暮れ、磁気テープで知られる「TDK」(東京・日本橋)は、在日米国大使館からの要請に困惑した。  ペースト状のそのサンプルは「フェライト」と呼ばれる磁性材料が塗料に混ぜられていた。もともと本州四国連絡橋が船のレーダーをかく乱しないよう電波を吸収し、レーダーに映らなくする目的で開発された。  その技術に米国は着目した。軍用機がレーダーに映らなければ、撃墜の危険は限りなく減る。米国はTDKなど数社からサンプルを集め、九一年の湾岸戦争などに投入されたステルス攻撃機を実用化したとされる。  サンプル提供の目的やその後について、米国からTDKに説明はなかった。一年後、日本は米国を三原則の例外とする「対米武器技術供与取り決め」を決定。これまでに十二件の武器技術が供与され、日米同盟の強化を後押ししている。  日米安保に支えられ、日本は経済を発展させ、技術力を高めた。その繁栄の陰で、平和はいつかむしばまれていた。 =終わり よく読んでみると、とても変なところがたくさんあることに気がつきます。 >九一年の湾岸戦争などに投入されたステルス攻撃機 この機体はF-117であると思われますが…   米空軍がステルス攻撃機の開発をスタートさせたのは1974年 ”ハブ・ブルー”ステルス研究機が、グルームレイク飛行場で初飛行1977年 F-117の初飛行自体は1981年 量産型の引渡し開始1982年 というわけで、八一年暮れの時点でサンプルを集めていたのではあまりにも遅すぎます。TDKの技術が使われたという証拠もない…記事でも断言せず曖昧に書いてありますが、いかにも日本の武器技術(TDKの電波吸収体)がアメリカに供与されたかのように書かれているのは、いかがなものかと思わないでもない気がします。 では、実際に供与されたのでしょうか? 第102回国会 予算委員会 第13号 昭和六十年二月十九日(火曜日) 「この点についてはまだ後ほど議論したいと思いますけれども、次に、対米武器技術供与とココムの規制の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。  アメリカの軍事問題月刊誌インタナショナル・コンバット・アームズの最新号で、レーダーに機影がほとんど映らない、見えないジェット戦闘機二機が実用化されたこと、二機の機体にレーダー波を吸収する日本製塗料が塗られているということが明らかにされているのであります。この見えないジェット戦闘機はロッキード社が開発したものでF19、F21と命名され、現在カリフォルニア州エドワーズ空軍基地で試験飛行が行われている、そういうことが報道されているわけでありますが、その事実を承知されているかどうか。 「委員御指摘の、米国インタナショナル・コンバット・アームズ誌にその記事が掲載されたという報道については承知をしておりますが、インタナショナル・コンバット・アームズ誌の当該記事については、記事の内容を確認しておりません。」村田国務大臣 「フェライト製の電波吸収塗料が、この見えないジェット戦闘機に使用されているものと思われるわけでありますけれども、この電波吸収塗料の特許、これは防衛庁がお持ちになっていると思いますが、いかがでしょうか。」   「防衛庁ではここ十数年以来、レーダーの電波を吸収するための塗料でありますとか、材料でありますとか、研究しております。その一環といたしまして、マイクロ波帯電波吸収塗料に関する特許がございますが、これは先生の御案内の航空機でありますとか、ミサイルでありますとか、その用に使えるものではないと考えております。」 筒井政府委員  「防衛庁の持っております特許技術、これは米国側に提供されているかどうか、お尋ねをいたします。」 「本塗料に関します特許は、五十七年にTDK社にその実施権を許諾しております。米国に行っているかどうかということは、私存じません。特許は与えておりません。」筒井政府委員 「昭和五十八年の十月末から十一月にかけまして、米国防省の防衛技術審議会の国際産業協力部会のカリー元米国防次官を団長といたしますコミッションが来日いたしまして関心を示しました日本の武器技術は、日電の電波吸収フェライト、それから音声認識装置、それから三菱のIRCCDとか日立のCUC、炭化銅繊維であったということが言われているわけであります。この時点では電波吸収塗料というものに米国側の関心が強かったわけであります。  ところが、その半年後にこのカリー・ミッションの報告書が米国で発表されておりますけれども、その報告書の中には、米国側が我が国の防衛分野における技術として関心を持っているものとして十六項目を挙げているわけでありますが、その十六品目の中に電波吸収塗料は入っていないのであります。今までは一番関心のある四つのうちの一つに入っていたものが、半年後にはこの関心対象になくなっているわけであります。この事実からいたしますと、既にこの電波吸収塗料というものは米国に供与されているのじゃないか、そういう疑いが大変濃厚であるわけでありますが、いかがでしょうか。」  「ただいま先生御指摘の、アメリカの国防省国防技術審議会のタスクフォースが一昨年の秋に来日いたしまして、約一週間関係企業及び防衛庁、通産省等を訪問いたしております。その際、先生御指摘の日本電気に対するフェライトに関する技術につきまして具体的な要請、打診があったかということでございますけれども、私どもの承知している限りでは、その事実はございません。  また、先生御指摘のようにこの報告書というのは昨年八月に発表されておりまして、ガリウム砒素素子など十六の分野を可能な協力分野として明らかにいたしておりますけれども、これは民間の方々から構成されている調査団でございますけれども、調査団として関心を示したものでございます。したがいまして、その当時米国政府あるいは国防総省としての関心項目ではございません。  それから、十六の技術分野と申しましてもそれぞれが非常に広範囲な技術を総称しておりまして、日本に供与を希望する技術を特定しているものではございません。  いずれにいたしましても、我が国に対しましてアメリカ側から武器技術の供与につきまして具体的な要請がまだございません。まして御指摘のようなフェライトにつきまして、我が国から米国に対して従来武器技術供与というものがなされたという事実はないと私ども承知いたしております。」 山田(勝)政府委員 「先ほど私が申し上げましたように、アメリカの軍事問題月刊誌に、この日本製の電波吸収塗料が既に見えないジェット戦闘機に使われているという報道がなされておりますし、さらにそのアメリカの防衛技術審議会のミッションが来日したときに関心を持っていた電波吸収塗料、それがその後正式の報告書の中では、米国として関心を持っている技術としてうたわれていないわけであります。私どもは、先ほど申し上げました既に米国に供与されているのではないか、そういう危惧というもの、それを確認する意味におきましても、この見えないジェット戦闘機に日本製の塗料が使われているかどうか、これについて政府として調査をしていただき、その結果を本委員会に報告をしていただきたいとお願いをする次第であります。」  「米国の航空機は、Fの18、Fの20といったものはございますけれども、Fの19、Fの21といった御指摘のような航空機はございません。イスラエルのクフィルという航空機に対しましてF19という名前を陰で言う向きがあるとかそういった話がある程度でございまして、御指摘の航空機はございません。  それから、航空機をレーダーで見えなくする技術をステルスと申しますけれども、その技術は、塗料を塗るというようなことは、まず私ども技術屋の間ではございません。したがいまして、その報道は、技術的観点から見ますと余り真実性のないものかと感じられるものでございます。 」筒井政府委員  「念のために調査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。」 「調査をするような報道であるというぐあいに私どもとしては考えられません。 」筒井政府委員  明日の日記に続きます…

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