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ある女性が、離島からいきなり東京に出てきたために、電車の乗り方が分からないで困ったそうです。
初めて電車に乗る時は、切符の買い方が分からず、切符を販売する機械に向かって、一生懸命、話しかけたそうです。
何かとても素朴なエピソードで、私はこの話が大好きなのですが、この話を聞いて大笑いする人もいます。
しかし、知らないということは、このようなことです。
今回の大相撲の騒動を見ていると本当にそう思います。
北の潮理事長の業界トップとしての対応は、びっくりするくらいおかしいと皆さんは仰いますが、トップとしての教育を受けていないとあのような状況はいくらでも招きうるのです。
礼儀とか関取としての品格は相撲の世界で教え込まれますが、あの業界は、マネジメントは教えてもらえないまま、役員や理事になったりするようです。
恐らく、分かっている方もおられるのでしょうが、プライベートで優秀なブレーンを持たれるなど、積極的にご自分で勉強をしないと北の潮理事長のようなぶざまなことになって、栄光に包まれた人生の晩節を汚してしまうことになるのでしょう。
大嶽親方は、弁護士などに相談して、刑事事件とするのはおかしいと叫んでいましたが、刑事事件として告発すべきだということが、問題の焦点になっているわけではないのですから、びっくりするようなピントはずれの会見なのですが、当人たちは弁護士の先生も入ってくれて、弁護してくれているのだから、どこが悪いんだという意識のようです。
これは、第三者の立場で見ているので、誰もがおかしいとわかりますが、会社の経営者は、ある時、ご自分が北の潮理事長と全く同じような状況になっているのに、気がつかないことが多いですね。
これまでも何度も同じ事を書かせて頂いていますが、経営者というのは、自分自身を監督する存在がいないので、間違えようとすればいくらでも間違えることができます。
人間は、弱いので、自分の都合の良い方向に進んでしまう傾向が強いからです。
独善的になる環境が整いすぎているのですから、そのことを経営者自身が常に意識していないと、自然に間違った方向に流れていってしまいます。
ある意味、経営者が独善的になって失敗するというのは、極めて自然なことなのです。
経営を成功させるということは、激流の中を川上に向かって必死に泳いでいくようなものですから、そのことを十分理解していないと流されてしまうのですね。
だからこそ、指標を持っていないととんでもないことをやらかすのです。
その指標の代表的なものがコンプライアンスなのです。
多くの経営者は、コンプライアンスとは、法を守っているフリをすることと未だに思っているようですが、これは、倒産への流れに飲まれないための命綱の一つなのです。
本当にコンプライアンスを理解しているような経営者は、毒性のある事故米を食品として売ることなどしないでしょう。
多くの経営者は、毒を食品として売るなど話にならないと思われたでしょうか。
会社がつぶれるかどうかの瀬戸際だったら、俺も同じことをしてしまったかもしれないと思った経営者もかなりの数おられたはずです。
まともな経営をやっていなければ、たとえ会社がつぶれなくても、もはやそれは、経営ではなく、単なる犯罪だと気がつくのは、マスコミに報道されて、手錠をかけられた時なのです。
本当です。
-つづく-
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水野敦之
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みぃたんの「ちゃんと社労士やってます!」 ※'08.9.8更新