聖夜に聞く曲聖夜に聞く曲 12月23日(日)明日はクリスマス・イヴです。 今は教会から遠ざかって仕舞っているマリですが、この時期になると、賑やかなシーズンイヴェントではなく、イエス・キリストの生誕の日として、クリスマスキャロルやクリスマスの礼拝を思い出し、敬虔な気持ちになります。 そこで、明日聞きたいと思っているのが、スラヴァの「アヴェ・マリア」とやはり「グレゴリオチャント」、そして「マーラー交響曲第八番」です。 「グレゴリオチャント」に関してはあまりにも有名で説明するまでもないでしょうね(マリの古いアナログレコード集に、すっかり磨り減った盤が今もあります)。 スラヴァ(カウンターテナー)の歌はCMや映画でも使われていたので、知っている方も多いと思います。柔らかく、しかし力強い声は、大天使の歌声を想像させます。 12曲の「アヴェ・マリア」は馴染み深いバッハ、シューベルトは勿論のこと、カッチーニ、モーツアルト、ヴェルデイ、サン・サ-ンス、ビゼー、ストラヴインスキー、リスト、ブルックナーなどの作品で構成され、このアルバムで多くの著名な音楽家が「アヴェ・マリア」を作曲していることを知りました。 大好きな「マーラー交響曲第八番」は一般的には「千人の交響曲」と呼ばれています。演奏にあたっては、大編成(約800名)が必要とされ、それゆえ楽譜の出版商がそう呼んだといいます(マーラー自身は好んでいなかったようですが)。 第1部の歌詞に中世のマインツの大僧正マウルスの作といわれるラテン語の賛歌「来れ、創造の主なる聖霊よ」を、第二部はゲーテ「ファウスト」第二部の終幕、ファウスト救済の場の台詞を用いて、宗教音楽としての側面も見せています(どちらかというと、キリスト教的というより汎神論的なものを感じさせるのですが)。 第1部の冒頭、低音楽器とオルガンの荘厳にして重厚な音、それに続く「VENI、VENI、CREATOR SPIRITUS」(来れ、創造の主なる聖霊よ)と圧倒的に歌いだします。 一部、二部ともに魂の振るえるような重厚なオーケストレーションと声楽は、生に対する賛歌を全編に溢れさせ、マーラー自身の言葉「大宇宙の鳴動」を確かに彷彿とさせます。 聖夜の締めくくりに相応しい曲です。 ジャンル別一覧
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