昨日、図面は方法の1つに過ぎないと書いてみたものの、元来は
設計士なわけで、図面への思い入れはずいぶんあります。
私ぐらいの年齢(30台後半)が、手描きの図面で育った最後の
世代ではないでしょうか?今では建築図面の大半がCADによる
ものになっています。
さて、図面には、建主さん(または使用される方)への説明用の
図面と、施工会社への図面の大きく2つに分かれると思います。
前者はCADソフトやCGソフトの進化と共に、もはや色付けは
当たり前、3Dパースや場合によってはウォーキングスルー(人の
動きにあわせて建物の内観や外観が動く)まで使われています。
まあ、私自身は現段階では、まだ、模型の方がわかりやすいと
思ってますが。。
さてさて、後者、施工会社への図面ですが。これには設計事務所
によって実はかなり書き方やこだわりが違います。
寸法や仕様をあまりにも細かく書き込みすぎると、結局、重要な
情報が、どうでもよい情報に埋もれてしまって、大工さんに肝心な
ところを理解してもらえなかったり、電気屋さんが思ってもみない
位置にスイッチをとりつけてしまったりします。かといって、内容の
薄いすかすかの図面だと工事は思うようには進んでくれず、図面が
悪いから工事が出来ないなんてことになってしまうわけです。
私の場合、現場で、実物の出来上がり具合を見ながらある程度は
変更をしたいと思っています。ほど良い加減で書き込まれた図面で、
要所々々では打合せをしながら工事を進めてもらえる図面、これが
目指すところなんです。
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