とんかのクローゼット

父の日のプレゼントにするため、教会の子供たち、お母さん方、教会学校の先生でドーナッツを作った。

子供たちがクッキーのように型抜きして、大人が油で揚げる。
みんな粉だらけの大騒ぎ。

ラッピングして、カードをつけて、お父さんのぶんと、教会のみなさんのぶんと、もちろん、自分たちのぶんと。

一人の先生がＴシャツ姿、汗だくになってドーナッツを揚げる。
たぶん、４０分は揚げなべの前に立っていたんじゃないだろうか。

出来上がったドーナッツを得意そうに手にしている子供たち。
「わたしが型抜いてつくったのよ」

でも、いちばん大変な仕事は先生がしてくださったんだ。

なんだか、神さまとわたしみたいだ。

「これだけ働いた！」なんて思っていても、実際にいちばん大変なところは神さまがおんぶしてくださってるんだ。

それにしても。
当分ドーナッツは食べたくない。
先生のお宅もしばらく揚げ物はないかもね。