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日焼け予防

 環境省紫外線保健指導マニュアル

環境省も5~9月の紫外線の強い季節には、赤ちゃんの散歩は朝夕の時間にすることを提唱しています。

子供の皮膚に対する紫外線の影響:神戸大学皮膚科教授 市橋正光
    <参考文献:平成10年8月29日号 
            日本医事新報・質疑応答P106~107より>

子供の皮膚は強い日焼けの後でも小麦色になるだけで、18歳頃までは光老化のシンボルであるシミ、シワや老人性疣贅(ゆうぜい)はみられない。

しかし、日焼けで皮膚が赤くなる時には細胞レベルでは遺伝子に多数の傷が生じ、24時間経ってもある種の傷は50%以上が修復されないで残っている。

しかも子供の頃は細胞分裂が老人よりも盛んなため、DNA複製中に変異を生じる可能性は老人よりも高いと考えられる。
 
さらにオーストラリアの白人を対象とした疫学調査では、10歳までにオーストラリアへ移民した人は、10歳以降に移民した人に比べ、生涯での皮膚癌発生率が3倍以上高いことが明らかにされている。
 
つまり、乳幼児期に無駄な日焼けをしなければ、遺伝子DNAの変異も少なく、光老化を著しく遅らせることができる。

また、太陽紫外線を浴びると約一週間は免疫能が低下する。したがって、保育園や幼稚園の炎天下のプール遊びは、皮膚の光老化を早める大きな誘因であるだけではなく、感染症にかかりやすくするといえる。

6~9月は特に太陽紫外線Bが大量に降り注ぐので、子供のよりよい健康維持のために、屋根のあるプールでの水泳教室を提言したい。

特に日焼けで遺伝子DNAに傷が付きやすい日本人スキンタイプ・の子供では、プール遊びをする時にはTシャツを着用するか、あるいはサンスクリーン剤を塗ることが必要である。

また、プールサイドでは当然のこととしてパラソルの下で、肩からタオルなどを掛けて直射日光を避ける。

夏休みともなると子供たちは家族や友だちと海やプールあるいは山へ出かけ、太陽光をいっぱいに浴びる機会が多い。光老化を少しでも遅くするために最も注意すべき点は、真っ赤になって皮膚が膨れ上がるような強い日焼けを避けることである。

子供の皮膚の健康を守るためには、まずは乳幼児を育てる母親が日焼けの害を知ることが大切である。
 
長寿社会となったわが国においては子供の頃からの遮光対策が早急に望まれる。特に学校教育の場で問題となるのがサンスクリーン剤の位置付けである。

今でもサンスクリーン剤は、いわゆる美容のための化粧品との考え方が一般的である。

この既成概念を捨て、サンスクリーン剤は生活必需品であるとの認識が必要である。

成人病は成人になって現れるが、その背景には子供の頃からの生活習慣が大きな要因であると考えられている。

皮膚癌やシミ、シワなど、皮膚の光老化も子供の頃からの習慣病である。

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乳幼児の間に人生の大部分の日光を浴びるといわれています。
この文献からすると、子供の時から十分な遮光対策が必要と思われます。

 オーストラリアでは幼児に
 ♪長袖の着用、
 ♪サンスクリーン剤の外用
 ♪帽子の着用

 を勧めているそうです。

5月から8月の紫外線の多い季節には、紫外線が最も多くなる午前10時から午後2時には子供も男性も遮光対策を施すべきだということになりますね。


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