カテゴリ:妊娠
Vaginal birth after cesarean:VBAC:ブイバックと呼びます。
医学の進歩と共に帝王切開が安全に行われるようになり、帝王切開の率が上昇してきました。しかし、大きなふるいにかけると、帝王切開は母体死亡率が高くなることに変わりはありません。このような時代の推移と共に、事情が許せば、前回帝王切開であっても経膣分娩を試みてもよいのではないかという考えが浮上してきました。 患者様は1回帝王切開をしてもなんのその、依然として経膣分娩を希望される方が大勢いらっしゃいます。 今回2度帝王切開を受けた妊婦さんから、3度目もやっぱり帝王切開ですか?普通に生むことは出来ませんかと質問されました。 実は私も3回帝王切開をしています。第1子が逆子でした。この時代は、逆子でも骨盤をレントゲン写真で撮影して大きさを測定し、骨盤と赤ちゃんの頭の大きさに十分余裕があれば、経膣分娩するのが当たり前でした。残念なことに私の骨盤は経膣分娩には適さないことがわかリました。 2人目は頭位でしたが、一度帝王切開をしているので、2人目も帝王切開しました。極まれなことですが、2回目の帝王切開のときに、子宮壁が紙のように薄くなって赤ちゃんの髪の毛が透けて見えるようなケースを何例か見たことがあります。怖くって私は2度目も3度目も帝王切開を選びました。 このような質問に答えるときに便利なページを見つけました。 慶応義塾大学病院麻酔科のHPにありました。 「VBACをするのでよろしく」といわれたら 前回の手術が子宮頚部横切開で、子宮破裂の兆候に対して30分以内に帝王切開できる体制があれば、VBACを試みてもよいと言う考え方が一般的ですが、 子宮破裂を起こす頻度は、1回の時0.4~1.0% 、2回では1.8%といわれています。 この比率を、安全と考えるかどうかということだとおもいます。 前回の帝王切開と次の妊娠との期間が18ヶ月以内の場合には破裂する危険性が2倍になるというので、間は1年半以上あけたほうがよいみたいですね。 VBACの周産期(妊娠22週から出生後1週間)死亡率は11.6倍と高くなるということから、どうするか慎重に考えないといけません。 この日記が、参考になればいいのですが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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