底無的食い倒れ日記1 香港編

お題:香港行く時はオプションの胃袋持参で! お茶しましょ編

   HongKong yellow


私の海外デビュ~は、同世代の人に比べてかなり遅い方だった。青年期をあの
バブル期に過ごしたわりに、感謝されはするが地味で3Kな職業に就いたばっ
かりにほとんど遊べず、余裕が出来た頃にはバブルははじけて飛んでいた。

最初に行った海外は香港だった(1994)。それは2泊3日のうち1日だけ観光
がついていて7万円以下、という格安ツアーだったがホテルが上級の下レベル
の所だったので、ついついつられて行ってしまった。観光がついているその日
は、朝食~夕食まで食事が全部ついていた。が、その食事が初っ端からマズか
った。。(泣)朝はお粥に点心数点、昼は飲茶だが点心の内容は朝食とほぼ同じ
内容ではっきり言ってこの時点ですでに食傷気味。夜は潮州料理だったが。。
むむむ??なお味。「こんなのウソだ!香港は美食の宝庫のハズだ~~!!」
と私達は拳を握って叫び、他の2日間は食に走った。
その後、香港には3回訪れた。その度に食い倒れており、自分の胃袋の許容量
に限界がある事を嘆くハメになる(注:決して小食な訳ではなく大食いの方)。

最初の香港行きの時は、中国の猥雑さをキープしつつイギリスの気配を濃く漂
わせた不思議な雰囲気に酔ったように街を彷徨った。
この時、偶然迷いこんだのが中環のペダービル内にある「CHINA TEE CLUB」だ
った。ペダービルというのは鰻の寝床のように奥行きは長く横幅が狭いビル内
に小さなアウトレットのお店がごちゃごちゃある雑居ビルで(今は1階と地階に
「上海灘」というテーラーが入っているが、1994年当時は違うお店が入ってい
た)、その迷路のようなビル内を彷徨っているうちに、気がついたらちょっと
レトロで厳格な雰囲気のTEA ROOMに辿りついていた。
キレイに磨かれたアンティークものの家具。茶系で統一されたインテリアと高
い天井。ゆったりとウインド・ファンが回っていて、古き良き時代のまま時間
が切り取られているようだった。
この「CHINA TEE CLUB」は元々は会員制だったようだが、訳もわからず迷い
混んできたナゾの日本人3人組も歓迎してくれ、とても丁寧で親切に接客して
くれた。中国の人は基本的にはあまり笑わない。例えこちらが客であっても、
お愛想笑いなんてほとんどしない。けれどここのウェイターが物腰柔らかく
にこやかな応対で、ちょっと中国的無愛想と喧騒に疲れていた私達には優しか
った。
昔はガイドブックにほとんど載る事のなかったこの店も、今は大概のガイドブ
ックに載っている。「上海灘」が日本人観光客に大人気なので(いつ行っても
日本人ばっかり!)なので載ってしまうのだろうけど。。あの雰囲気があのま
までありますように。

香港と言えばペニンシュラ・ホテル、ペニンシュラと言えば「ザ・ロビー」で
のアフタヌーン・ティー、が香港を訪れる日本人女性の定番だが、あそこは
午餐茶だけじゃなくて、朝食や夜でも食べれるスイーツもお高めだけどお薦め。
3度目の香港でペニンシュラ・ホテルのセカンドラインのホテルで、ペニンシ
ュラの真裏にある「カオルーン・ホテル」に泊まった際、朝食ブッフェのあま
りのコーヒーの不味さに耐えかねて朝食はペニンシュラに食べに行っていた。
ここの朝食メニューにはフレッシュなベリー類にホイップクリームをふわっ、
と乗せたものがある。その時一緒に旅をしていた友人に、幹事をしてくれた
感謝の気持ちをこめて、これをこっそり頼んで持ってきてもらったら、
「あなたが男だったら私はこれだけで惚れてる!」と、とっても喜んでいた。
こういうさり気ないものもお洒落なのだが、お昼以降に食べられるスイーツは
盛り付けがとても美しい。ここのチョコレート・ブラウニー等、チョコを使っ
たスイーツは美味。流石!だと思う。コーヒーもまともだし(笑)。

それにしても香港のコーヒーはここ数年で大変美味しくなったように思う。
最初に行った時泊まったホテルが香港資本のホテルだった事も大きな原因だった
と思うが、とにかくコーヒーが激まず!だった。通称、どろコーヒーと言われる
だけあって、ほんとうに香りも味もなく何故かどろっとした舌触りの、コーヒー
とも何とも言えないナゾの飲み物だった。最近はちゃんとしたコーヒーを出して
いる所が増えた。朝はコーヒー党の私にとっては嬉しい限りだ。それでも香港で
飲むならコーヒーより紅茶が無難。失敗したくないならね(^-^;(飲茶編に続く)



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