うたのおけいこ 短歌の領分

2009/03/27(金)10:50

丹治比麿 人ごとに折り挿頭しつつ遊べども

万葉恋々(300)

丹治比麿(たじひのまろ) 人ごとに折り挿頭かざしつつ遊べどもいや愛めづらしき梅の花かも 万葉集 828 誰も彼も折ってかんざしにしつつ遊んでいるけれども いよいよ可愛らしい梅の花だなあ。 註 いや:いよいよ、ますます。現代語でも「弥栄(いやさか)」、「(栄え)弥増す」などの雅語的言い回しに残滓的痕跡。数詞「四(よ)」、「八(や)」などと語源的関係があるとも言われている。 愛めづらしき:現代語「珍しい」の語源だが、もともとは動詞「愛(め)づ・愛づる」と同語源で、「小さくて可愛い、愛らしい」が原義。

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