2011/12/04(日)14:47
小野小町 今はとてわが身時雨にふりぬれば
小野小町(おののこまち)
今はとてわが身時雨しぐれにふりぬれば
言の葉さへにうつろひにけり
古今和歌集 782
今はもう
時雨が降ってわが身も古びてしまったので
木の葉が萎れるように
あの方の言葉も変わってしまったのだなあ。
註
なんとも救いがない、やるせない歌であるが、ここまで寂しいと、いっそすがすがしいかも(?)
「(時雨が)降る」と「(わが身が)古(ふ)る」が掛けてあるとともに、「時雨」が「涙」の縁語。
また、「(葉が)うつろふ」(しおれる)と「(言の葉が)うつろふ」(変化する)が掛けてある。