子への苛立ちは断ち切れるか? ── 読んでいて痛い母子関係論&夫・父の役割
■ 子への苛立ちは断ち切れるか? ── 母が子を正論で追い込む【ママピックス 1日付】 読んでいて(心が)痛い。夏休みで毎日子供が家にいるわけだが、うちにもかなり当てはまる。非常によくポイントをつかんだ記事である。ほとんど同感であり、なかなかの名文と思う。 ・・・ただ、ちょっと違うかなと思うのは、最後の段落の「夫の役割」に関するところで、ここだけはいかにも筆者が頭の中で考えたなと思われる観念性と詰めの甘さが感じられる。実際にはこんな風にたやすく入り込めないんじゃないかと思われる。特に、母親への批判的な言辞は、いかに遠回しで婉曲・間接的であっても必ず伝わり、夫は自分で自分の首を絞めることになるだろう。 結論からいえば、夫・父が出来ることはほとんどない。友人・知人もみな異口同音に言っていることだが、基本的に家庭に父親の居場所はないぐらいに覚悟しておいた方がいい。それによってさまざまな細々した厄介ごとをスルーして楽をしている面があるのだから、恣意的にいいとこ取りだけするのはズルい魂胆といわれても仕方がないだろう。夫・父の家庭への関与は、妻・母の認証と同意のもとに、妻への十分な敬意を払いつつ行うべきだ。相談や質問を受けた時などに、簡明・的確に対応すればいい。 それと、この記事の提言どおり、家事を手伝うことは肝心かなめだと思う。これは効く。口先だけではない誠意が伝わる。私は毎日(1年365日)食器洗いをしている。食べ盛りの子供を含む一家5人の丸1日分の食器・鍋パン類を洗うのはなかなかの重労働で、最低30分から下手すると小1時間ぐらいかかるが、「お皿洗いをしてくれるお父ちゃん」が家族の中で確実に高得点を稼いでいることは肌で感じられる。むろん、子供が乳児(赤ちゃん)だった数年間は「イクメン」だったが、本当に「24時間戦えますか」(リゲインCM)の世界であり、寿命が数年縮んだと思うぐらいきつかった。心身が弱くて大人になりきっていない親なら、児童虐待に走ることもあり得るだろうなあと、彼ら犯罪者の気分が全く分からないでもないといえるほどのつらさだった。ただし、そんなことをすれば一生恨まれ、後悔するのは本人だが。 あとは風呂やトイレや照明器具の掃除とか種々の力仕事の担当かな。こういったことは、慣れれば楽しくないこともない。一定の達成感もある。 ・・・以上は、全く自慢話などの類いではないことは理解してほしい。若い男性諸君への僕なりの衷心からのアドバイスである。