<履歴>
初めてひとりでインターネットをした時の事、
ドンドン、ドンドン、リンクして楽しんでいた。
ふと気がつくと戻れない事に気が付いた。
子供が何かを追っかけていて迷子になったような気持ちである。
「どうしよう。 戻れない。初めのページに戻れない」
ジワッと汗が出てきた。
「やっぱりプロバイダの人に電話しよう」
しばらく待ったら来てくれた。
「心配ないですよ」と言う。
「どうして?」と尋ねた。
「パソコンというのはそういうものです」と言う。
どういう事で「そういうもの」なのかわからないまま「そうですか」と答えた。
終了して帰って行った。
次の日、親切に見に来てくれた。
そしてなにやらカチカチ、カチカチしていたかな、と思うと
「随分遠くまで飛んだのですね」という。
「どこまで行ったのですか?ワタシ!」と尋ねたら
「すごい履歴ですよ」と言う。
「リレキ?」 パソコンにもリレキなんてあるのか、と
思って覗いてみるとちゃんと「履歴」がある。
その人は「履歴」の説明をしてくれた。
「ここまで行ったのですよ」と見せられた。
スゴイ数の「履歴」がズラズラッと出てきた。
「これで、どんなHPを覗いたのか全部わかるのですよ」と
言われて変なHPを覗いてなくて良かったと思ったが・・・。
最後の所を指して「ここ迄行ったのですよ」と言われた。
「そこって、どこですか?」と尋ねたら
「ここです」と画面を表示してくれた。
その画面で気がついたのだった。
わざわざ戻らなくても一方通行でいいのだった。
ヤレヤレ!
「臨場感がありますへ」
「もどる」
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