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ミーコワールド

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他人より前に出なきゃイケナイ



  [他人より前に出なきゃイケナイ]

戦後の日本は一変したという。

私は戦後生まれなので戦前の日本を知らない。

平和な時代に生まれた私である。

自由というものと引き換えにいろんなものを失くしたと言う人もいる。

みんなが同じスタートラインに立って実力で競争できる社会だと言う人もいる。

それだけに他人より少しでも前に出る機会に恵まれる事も多いのではないか。

しかし、果たして他人より少しでも前に出る事が良い事かどうか

フト考える事もある。

他人よりも一歩でも前に出る為に、正々堂々と闘って出るのであれば

拍手ものだが、中には見ていても腹立たしい程、卑怯なやり方で

前に出ようとする人がいる事も否定できない。

当の本人が気付かない時はイライラする。

余計な事は言わないが、本当に腹立たしい事がある。

そんな時は見て見ぬふりをする。

どうしてそこ迄して他人より前に出なきゃいけないのか。

しかし、良く考えてみたらそんな事して前に出ても

長続きするかどうかという疑問が残る。

「天はお見通し」と迄は行かなくても必ず窮地に追い込まれるか、

また新たな人と競争をして前に出るかしかない人生ではあるまいか。

どこ迄いっても他人より前に出る事だけの人生でしかないのではないだろうか。

そんな人生に何が残るのであろう。

確かに競争は大切な事には違いはないが、競争だけに終るのも

ちょっと悲しい人生である。

競争相手を他人に求めなくても今日の自分に求めたら・・・・・。

それでもいいではないか。

一年後の自分が今日の自分よりも少し前に出ていたらそれでいいではないか。

それでは進歩がないのだろうか。

私はそれでもいいと思っている。

その一年の間に「一歩前進、二歩後退」を繰り返しながらいつか

「二歩前進、一歩後退」の日がくる事を信じて生きていたい。

他人よりちょっとでも前に出るよりも「何してるのよ」と思われても

多くの人と仲良く和やかに暮らしたい。

自由競争の社会では夢なのかもしれないが、そんな夢を持っていても

いいではないか。

競争する人はそれはそれでいいと思う。

競争心がなければ進歩しないのも事実だ。

ただ競争するにしても、策を巡らせたり、小細工したり、

工作する事は許されないと思う。

それさえなければ競争もいいものだ。

競争は大切な事でもある。

フェアーに闘って勝った人には思わず拍手が沸くものだと思っている。

しかし、私はしたくない競争を強いられる事は苦痛でしかない。

それも含めて自由な社会が理想というものなのだろうが、

やはり生きるという事においては単なる理想でしかないのかも知れない。

それぞれの生き方を認めて「侵さず、侵されず」の生活ができたら

どんなにのどかな世の中になるのだろうか、と思うこの頃なのだが。

私はその他大勢でいいと思っている。

これからはその他大勢の仲間で暮らしたい。

わが祖母「おひでさん」の口癖は「普通が一番」であった。

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