お江戸の久寿餅(くずもち) 石鍋商店
せっかく王子に来たんやからと、名物を食べに行った。北とぴあで、松竹大歌舞伎中央コース を観る前のこと。「くずもち」っていえば、葛粉やでんぶんで作った半透明のツルッとした冷たいお菓子を思い浮かべる。それが、お江戸では三角形の灰色がかった白い不透明の劣化したゴムみたいなのを「くず餅」として食べてはる。船橋屋さんのくず餅をもろて食べたことがあるけど、自分で買うてまでとは思わんかった、楽天でも取り扱うてはるみたいや。王子に、そのくず餅を昔ながらの製法で作ってはる、石鍋商店があるというので行ってみた。お店のたたずまいからしておいしそうな雰囲気。店頭売りがメインみたいやけど、お店でも食べられる。「久寿餅」450円を注文。冷たい麦茶と一緒に久寿餅を持ってきてくれはった。むちっとした弾力があって、かすかに酸味も感じ、田舎パンのカンパーニュのような味わいもある。黒蜜ときな粉をたっぷりかけてくれはったので、その味が強かったけど。チーズをはさんで食べたらおいしいかなあ。海苔で巻いたらどうやろか。この久寿餅、小麦粉のでんぷんを乳酸菌で発酵させ、2年近く寝かせて、水晒ししたものを蒸し上げたもんなんやそうや。ここのは、焼き麩屋さんがお麩の原料である小麦たんぱく(グルテン)を取り出した後の水にでんぷんが溶け込んでるので、それを材料に作るんやそうや。その日に売る分だけ作って、売り切れたらおしまい。冷蔵庫に入れると、でんぷんが固くなってしまうので、タオルなどに包んで野菜室に入れて欲しいそうや。賞味期限は翌日までやけど、早く食べたほうがおいしい。北とぴあで歌舞伎を観た後、4時前にもう一度行ってみたら売り切れてた。歌舞伎を観終わったお客さんが、同じほうに歩いていくなあと思うてたら、みなさんこのお店が目当てやった。ご主人が、昔は冷蔵庫がなかったから、久寿餅は冬の食べ物やったって言うてはった。夏は、ところてんや寒天なんやそうや。ところてんも神津島の晒し天草を使うてて、おいしそうや。江戸老舗探訪記 その六「石鍋商店」(東京・王子)石鍋久寿餅店 (和菓子 / 王子駅前駅、王子駅、飛鳥山駅)原種ハイビスカスの開花 0輪(総計 208輪)ベルガモットの開花 15輪(総計 15輪)今日のラッキーくじは、どれもハズレやった。1日1回のクリックで、募金ができます♪