2009/09/18(金)23:50
住大夫さんの沼津と嶋大夫さんの酒屋
今月一番のお楽しみ、9月文楽公演第二部。一部と三部は安い三等席を取ったけど、これだけは一等席で大夫・三味線の坐る床のすぐそばの席を確保した。
9月文楽公演 第二部
伊賀越道中双六 沼津の段
切 竹本綱大夫 鶴澤清二郎 鶴澤清馗(ツレ)
切 竹本住大夫 野澤錦糸 鶴澤龍爾(鼓弓)
(人形)呉服屋十兵衛:吉田簑助 荷持安兵衛:吉田玉誉 親平作:桐竹勘十郎
娘お米:桐竹紋寿 池添孫八:吉田清五郎
艶容女舞衣 酒屋の段
中 豊竹英大夫 竹澤団七
切 豊竹嶋大夫 鶴澤清友
(人形)丁稚長太:吉田玉勢 半兵衛女房:桐竹勘寿 美濃屋三勝:吉田清三郎
娘お通:桐竹勘次郎 舅半兵衛:吉田玉輝 五人組の頭:吉田簑次
親宗岸:吉田玉女 嫁お園:吉田文雀 茜屋半七:吉田一輔
「伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)」は、荒木又右衛門の仇討ちが題材で、日本三大仇討ちの一つやそうや。
「沼津の段」では、 敵同士に別れた親子の苦悩を描いてる。
呉服屋十兵衛は、沼津で年老いた雲助の平作と出会う。平作の家に泊まることになった十兵衛は、二歳のときに養子に出された実の親が平作であることに気づく。そのうえ妹の夫が、十兵衛がかくまっている股五郎の敵、志津馬やった。
貧しい状況を何とかしてあげたいけど、名乗るわけにはいかず、30両のお金を石塔の寄進にと置いていく。
事情を知った平作は旅立った十兵衛を追いかけ、娘のために股五郎の行方を教えるよう頼むが拒まれる。すると平作は腹を切り、冥土のみやげに教えて欲しいという。十兵衛は物陰に妹がいると知りながら、居場所を教える。
最後の場面は胡弓の音が流れるなか、住大夫さんの語りに聞きほれてた。
平作が瀕死のなか「なむあみだ」と言うところでは、住大夫さんもほんまに息絶えてしまいはるんなないかと心配になるほどやった。
艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)も、実際にあった心中事件を題材にしてる。
浪速上塩町の酒屋「茜屋」の主人半兵衛の息子半七は、女舞の芸人三勝と深い仲になり、娘お通までいる。でも親の反対で、許婚のお園を妻に。
お園に指一本触れない半七に、実家に引き取られたお園やったが、半七が忘れられずもう1度嫁として迎えてくれと頼みに来る。
実は半七は人殺しの罪で追われる身になっているので、半兵衛はお園のためを思って承知しない。
その日、店に捨て子にされた女の子が、懐の書置きからお通やということがわかる。その書置きは半七が書いたもんで、両親への感謝や来世は必ずお園と添い遂げると書かれていた。
その時店の表には、半七と三勝が連れ立って永久の別れ。顔は合わせられないままに、心中へと出かけていく。
こちらは、嶋大夫さんが熱演。
住大夫さんが抑えた燻し銀だとすれば、嶋大夫さんはこってりとした原色のようや。小柄なお体ながら、腰を浮かし身を乗り出さんばかりに語りはる。
これが同じ義太夫節かと思うぐらいに違う。
その場では、嶋大夫さんの熱演もええと思うんやけど、私の心に残るのは住大夫さんのほうやなあ。
たっぷりと堪能させてもろた。
次の東京での文楽は、12月。毎年12月のは、若手、中堅さんが出はるんやったと思う。若手いうても50歳前後の人も多いんとちゃうかなあ。
なんとも奥が深い芸や。
紅ちどりの開花 36輪(総計 331輪)
原種ハイビスカスの開花 5輪(総計 78輪)
今日のラッキーくじは、楽天が1ポイントアタリやった。
3月末に始めたガーデニングパーツ。また白い花が満開になって、青い蝶がとまってる 「かまってほしいよ」。
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