めざせ!Asian Beauty megのよくばりブログ
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昼前から降り始めた雪が止む気配をみせず、午後からは積もり始めた。 雪に弱い首都圏。 だんな様は、昼過ぎに車で会社を出たもののいつもなら1時間ほどで着くところ、5時間もかかって帰宅。 スリップして立ち往生する車が続出で、渋滞になってたそうや。 図書館で借りた本のこと。 世界しあわせ紀行 エリック・ワイナー著 関根光宏訳 とってもおもしろかった。 原題は「The Geography of Bliss: One Grump's Search for the Happiest Places in the World」(幸福の地理学-ある不平屋が世界でいちばん幸福な場所を探してみた)」。 1963年生まれのアメリカのジャーナリストが、世界一幸せな場所を探して、オランダ、スイス、ブータン、カタール、アイスランド、モルドバ、タイ、イギリス、インド、アメリカの10か国を旅する。 オランダでは、ロッテルダムにあるエラスムス大学で「世界幸福データベース(World Database of Happiness)」を構築してる幸福学教授ルート・フェーンホーヴェン(Ruut Veenhoven)氏と会い、データーを閲覧させてもらい、合法なモロッコ産のドラッグ、ハシシュを体験したりする。 オランダの章のタイトルは「幸せは数値」。 次に向かったスイスは、幸福度が上位の国。 スイス人の医師は、「スイス人は幸福の最大の敵が嫉妬だということを本能的に知っている」という。 スイス人にネットで意見を募ると「自分がどこか他の場所にいるべきだとか、他のことをすべきだとか、他の何者かになるべきだとか、そういうふうに思わずにいられることが、幸福」だと書き込みがある。 スイスの章のタイトルは「幸せは退屈」 次は、「国民総幸福量」を政策の要とする国、ブータンへ。 著者は、ここで忘れられない人物と出会う。ブータンで最も重要なシンクタンクの中心人物、カルマ・ウラ氏。 カルマ氏は「幸福は人と人との関係である」という。 ブータンはシャングリラではないけど、とても懐が深い国だと感じる著者。 ブータンの章のタイトルは「幸せは国是」。 次は、世界でも最も豊かな国の一つであるカタール。 カタールの人口の半分は、ネパールやインド、フィリピンなどから働きに来た「使用人」で、カタール人は人口の20パーセントしかいないそうや。 石油と天然ガスという宝くじに当選したカタールは、文化や歴史もお金で仕入れようとする。 カタールの章のタイトルは「幸せは当たりくじ」。 次にやってきたのは、幸福データーベースで最も幸福な国の一つであるアイスランド。 真冬のアイスランドは、闇のなかで、物価も高い。人口はわずか30万人。アイルランド人は、あまり他人をうらやむことがないという。スイス人の場合は、嫉妬の原因を隠すことによってその気持ちを押さえ込むけど、アイスランド人は分かち合うことによって嫉妬心そのものを消してしまうという。 人口比率からすると多くの芸術家や作家を輩出しているのは、世間知らずで、失敗が名誉なことだと考えられていて、何度でもやり直しがきくからやそうや。 アイスランドの章のタイトルは「幸せは失敗」。 幸福データーベースで最も幸せから遠い国の一つである、モルドバへも足を運ぶ。 旧ソビエト連邦を構成していた国家の一つで、1991年に独立。言語的、文化的にルーマニア人との違いはほとんどないという。 町を行く人は、足を引きずる様に歩き、どの顔もうつろな表情で、なんとなく怒っているようにも見える。 モルドバの国民一人当たりの年間所得は880ドル(約7万円)で、国外に出稼ぎに行かなければ生活が成り立たないそうや。 モルドバ人は、自分の成功よりも隣人の失敗から楽しみを得て、汚職も盛んで、縁故主義。でも、モルドバの宝は土で、野菜や果物が新鮮でおいしいそうや。 著者はモルドバを「でっちあげられた国」で希望がないという。 モルドバの章のタイトルは「幸せは別の場所に」。 次は、ほほ笑みの国タイへ。 タイのほほ笑みにはいろんな種類があって、本物のほほ笑みは目に宿るので、左右の目を取り囲む眼輪筋が動くんやそうや。 幸せになるためには、基本的に3つの方法があって、ポジティブ感情の総量を増やすか、ネガティブ感情の総量を減らすか、問題をすり替えること。 タイではその3つ目の方法がとられてて、それが「マイ・ペン・ライ」で「気にするのは止めて、人生をうまく生きていこう」という意味なんやて。 タイで最も疎まれるのは、「ジャイ・イェン(冷静な心)」を失うことで、何事も「サナック(楽しみ)」がなければやる価値がない タイの章のタイトルは「幸せとは何も考えないこと」。 イギリスでは、「泥でぬかるんだ土地」を意味する町「スラウ」に向かう。 BBCが「スラウを幸せにする方法(Making Slough Happy)」というタイトルのテレビ番組を制作した。6人の幸福学の専門家が50人の被験者に12週間の「幸福の訓練」受けてもらい、変化があるかどうかをみるという内容。その被験者を訪ねる。 イギリスの章のタイトルは「幸せは不完成」。 インドは、著者がNPR(全米公共ラジオ)の特派員として2年間過した国。 シュリ・シュリ・ラビ・シャンカールという有名なグルがバンガロール郊外に構えるアシュラムや、画家のスレーシュが所有するサロンのようなワン・シャンティ・ロードで過してみる。 インドはあらゆるものを取り込んでしまう。抱えながら生きることのできる矛盾、楽しみながら学ぶことのできる矛盾を感じられるのが、インドという国の魅力みたいや。 インドの章のタイトルは「幸せは矛盾する」。 最後は、著者の国アメリカ。アメリカ国内で最も幸せな場所を探してみる。 楽園だと思われているマイアミに引っ越した著者だが、なかなかなじめない。 マイアミから移住した女性を訪ねてノース・カロライナ州のアッシュビルに行く。 ローリーは、20年暮らしてるアッシュビルは安住の地だと思うが、死にたい場所は育ったバーモントだという。 アメリカの章のタイトルは「幸せは安住の地に」。 エピローグで幸福学の権威の一人がいう。「幸福に通じる道は一つではない」。そして著者は「幸福というのは、名詞でも動詞でもない。それは接続詞なのである」と結ぶ。 訳者あとがきに、この本で登場する国の「幸福データーベース」の幸福度が出てる。 この幸福度は「総合的に判断して、あなたは現在どのくらい幸福に感じていますか?」と質問して、10を最高として10段階評価ででいくつになるかを数字で示してもらって計る。 オランダ 7.6 スイス 8.0 ブータン データなし カタール 6.8 アイスランド 8.2 モルドバ 4.9 タイ 6.6 イギリス 7.1 インド 5.5 アメリカ 7.4 日本は6.5で48位。 1位はコスタリカの8.5、2位はデンマークの8.3、アイスランドが3位、スイスが4位、フィンランドが5位。 最下位はトーゴの2.6で、タンザニア、ブルンジ、ジンバブエ、ベニンとアフリカの国が並ぶ。 著者は特派員時代日本にも滞在してたことがあり、今も鉄火巻きが大好物やそうや。 アイスランドに行ってみたくなった。 1日1回のクリックで、募金ができます♪
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旅をしたり、おいしいものを食べたり、きれいなものを観るのが好きです。 国内の都道府県はすべて訪れました。 海外はアジアを中心にまわっています。
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