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星の髪飾り

星の髪飾り

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2007/06/14
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 それから数日後、朝から自殺やバラバラ殺人事件、幼児虐待、そういう悲惨が鈴なりに

報じられていた。

天気予報の後、冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出し一服した後、寝癖を直したり

バタバタと身支度をしながら、テレビはラジオ感覚で聞いている。

けれどニュースもここまでくると気持ちが鉛色になってしまう。 社会は凄く不自然な

リズムで歩いているようだ。

僕はテレビを消して財布をポケットに入れ、携帯をもった。 そして、もしやと思って

携帯の画面を見た。

「お! 」

 心の色が急に明るくなった。

あの人からメールが入っていた。 相変わらずショートメールだったけれど、間違い電話

の後、僕等が小指一本繋がったのは偶然同じメーカーの機種だった幸運に違いなかったし。

僕は素早く携帯を開いた。

「おはよう。 此間のようにチャリに乗りながらの返信はいらないから。 

また田んぼに落ちるわよ! 仕事頑張って」

 こんな色気のない普通のメールだったけれど、今日はきっといい仕事ができる。

スタミナドリンクを飲むより数倍効く。

たぶん不器用な僕と人懐っこいあの人との歯車に軋みがないのは、竹の節のような

心地よい未満であって、甘い節度でもあって・・・・・。

発着信で偶然得た電話番号以外のオマケを、あの人は未だにくれない。 

                        photo by kitakitune07さん





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最終更新日  2007/06/14 09:18:46 AM
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