イランは難しい


イランは難しい 12月19日(木)

副題:「イランはアジア」?

始めてイランに行った時のことです。尿意を催した私はトイレに駆け込んだのです。

あっ!しまったーッ!やばいーッ!
ペルシャ文字は、ミミズが這ったようで、俺には読めないんだ。
イランは、厳しいのです。レストランやバスでさえ、男女別なんてところも時にはあるのですから。

ん?待てよ!
イラン人の男はスカートはかないよな!
いくら確かめても、私の入ったトイレにはズボンをはいた人の絵が、隣にはスカートをはいた人の絵が書いてあるではありませんか。

そうなんです。イランの男性用トイレには小便器がないのです。
男性も大便用の個室に入り、ズボンとパンツを降ろして、しゃがんで用を足すらしいのです。
とはいえ、彼ら全てにカマっ気があるわけではありませんので、ご安心あれ!

私の場合、小便は立ったままでご勘弁下さい。
問題は、大便です。イランの便器、長方形です。しかるに、洋式ではないことは一目瞭然、しかし和式ではない。
こいつは困った。どちら向きにしゃがむのやら。

例のキンカクシなる、前方をはっきりと示して余りある代物がないのですネェ。イランの便器。

ところで、イランは水洗です。(だから、驚かないように。言ったでしょ。先進国だ!ってネ。)
日本の場合、水は後ろからタンクのある方、すなわち前にながれますよネ。イランは逆で、タンクのある方から出てきます。従って排泄口はタンクの逆側です。

然るに私、今だ、どちら向きにしゃがむべきか確信のないまま、タンクを前にして利用しております。これでいいのか何時も疑問です。

更に問題は、用を足した後です。トイレットペーパーがないのです。
見れば、便器の横に蛇口とその先には金属製の蛇腹になったホースが。そうなんですネ。これを右手に持ち、左手で洗い流すのです。うひょーッ!
左手ですよ。右手は食事のためにとって置いてください。

ホースがあればラッキーです。ジョーロの親玉みたいなのを置いてあるだけのこともあります。うまく使ってください。

かくして私目、トイレのたびにパンツや靴下をびしょびしょにするのでした。

かくかように、イランはアジアにしてアジアでなく、テクニックの要する国だったのです。実にイランは難しい。




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