2009/04/21(火)00:44
愛だね、愛
いつも素敵なアーティストのCDをリリースしていらっしゃる、Sandfish Recordsさん。
何枚か持っていますが、最近再び聴き始めたのが、Paul Abroさんの「Another Way of Being」というアルバムです。
ケープタウンで歯医者さんをしているというPaulさん。
ちょっと変わった経歴ですが、その歌はとても温かくて優しいアコースティックサウンドです。
私はアフリカに行ったことがないし、アフリカの知識自体、イギリスやアメリカよりずっと少ないので、先入観的なものとして、「太陽の光に恵まれた、あったかいところ」というイメージがあります。
それが正しいのならば嬉しいですが、Paulさんのサウンドはまさにそうじゃないかなと思います。
すべてをあたたかく包み込み、もし聴き手の心がささくれ立っていたり、キズを負っていたりしたならば、それをそっと覆って癒してくれる。大きな大きな、父や母の手のような印象を受けました。「Fireflies Lullaby」は、すべての愛をまるごと詰め込んだような、まさに「ララバイ」。こんなに素敵な子守唄があっていいんでしょうか、と思います。
そして歌詞がスウィート。ここまでロマンティックな歌詞に出会うのは、久しぶりです。
愛しい人に向けた、果てしない愛のこもった、照れてしまうほどのストレートな言葉には、思わず微笑んでしまいます。
でも、なんだろう、上手く言えないのですが、それが決して肉感的なものだけではなくて、(恋愛に関してセクシャルなことがないはずはないのですが、そればかりが全面に出た音楽って苦手なのです。ごめんなさい)心の結びつきのありようを描いているように感じます。
So why don't you come over like you did all the time?
I'll scramble you some eggs I know you'll unscramble mine (Corner Of My Eye)
何てことないフレーズのようですが、たまらなくこの部分が好きなのです。
ちょっとのはにかみと優しさを含んだこのフレーズ。あーホント好きだなー。
マイスペ
Rhett Millerの1st以来の、愛に満ち溢れたアルバムに出会ったような気がします。