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テーマ:洋楽(3494)
カテゴリ:音楽
![]() Hope of the Statesの1st「The Lost Riots」。 2004年のアルバムです。リリースからもう20年以上経つことに震え上がりました。苦笑 リリース直前にメンバーのひとりが自ら命を断つというショッキングな出来事があり、当時そこまで彼らの音を聴き込んでいなかった私にもそのニュースはあまりに衝撃的でした。 当時の私はどちらかというと(今もそうではあるのですが)歌モノの方が断然好きだったので、彼らのようなちょっと特殊な、そしてポストロックな雰囲気にのめり込んではいなかったのです。ただ、この一枚は手に入れて大事に大事に棚の奥にしまっておいたので(苦笑)、今こうしてまた日の目を見ているというわけで。改めて彼らの音を再発見して、20年経った私の心に今ごろになってまた突き刺さっています。 歌がなくてもサウンドだけでここまで語れるバンドは稀有。私は1曲目のThe Black Amnesiasを永遠に聴ける自信があります。あの1曲だけで凄まじいドラマを感じるのです。2曲目のEnemies/Friendsのザクザクと刻まれるギターのリフだけで泣ける自信もあります。そこに乗っかる、絞り出すようなヴォーカルが余計に泣かせる。Don’t Go Piecesに至ってはピアノが流れ出した瞬間に涙が出そうになるのです。かと思えば、凶暴なまでのピアノとギターが荒れ狂うThe Red The White The Black The Blueみたいな曲も出てきて、私の感情は翻弄されっ放しでした。 こんなにも絶望的な世界を紡ぎ出しているサウンドなのに、なぜこんなにも心に刺さるのでしょうか。絶望的な世界に、何か一筋の希望のようなものが、わずかに、ほんのわずかに見え隠れしているからなのでしょうか。 前述のThe Red~を始め、George Washingtonという曲があったり、イギリスからアメリカが独立した1776年を指すのかな?1776という曲もあったり、タイトルだけ見たら政治的な何かを感じてしまいますが、このドラマティックなサウンドの中で、彼らはただ淡々と世界の有り様を描いているようにも思えました。だから余計に何かが刺さるのかな? 彼らは2006年に解散していましたが、昨年の秋、突如として活動再開がアナウンスされ、18年ぶりの新曲「Long Waits in A & E」が公開されました。 11分にも及ぶ長大なナンバーですが、それを感じさせない、ドラマティックでHope of the Statesっぽさが全開の素晴らしい一曲だと思います。 昨年の12月にはマンチェスター、グラスゴー、ロンドンで久しぶりのライヴを行っています。youtubeにちょこちょこupされていますが、今後の活動を期待したくなりました。アルバムとか出るといいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.03.02 20:02:07
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