カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
若きスティーヴン・スピルバーグ監督の大ヒット作といえば、やはり…
♪ジャンジャンジャンジャンジャンジャンジャンジャン……これに尽きますよね!! 夜の海水浴場。海を泳ぐ若い女が、突然悲鳴をあげ、波間に沈み、翌日、死体となってうちあげられる。 地元の警察署長ブロディ(ロイ・シャイダー)は、鮫の仕業ではないかと疑うが、 海水浴場が大きな観光収入源となる市当局は、ブロディの忠告を無視して海水浴場開きを強行。 その結果、今度は遊泳中の少年が鮫の餌食となる…! 「これ以上、犠牲者を出してはならない!」 ブロディは、人喰い鮫を討伐すべく、 漁師のクイント(ロバート・ショー)、海洋学者のフーパー(リチャード・ドレイファス)と組み、 巨大人喰い鮫の居場所をつきとめるべく、船で沖に出る。 しかし、沖で待ち受けていたのは、想像を絶する死闘の世界だった…! ご覧になった方はおわかりでしょうが、この映画はお化け屋敷的な怖さを実感できます。 いえ、体感といってもいいでしょう。 まず、音楽が怖い!今にも巨大な人喰い鮫が、海の奥深くからす~~ッと現れ、 ぐおお~~~ッと、こちらに襲いかかってくるのではないかと思わせるような、 心臓バコバコものの旋律なのです。 シナリオもよくできてます! あの恐ろしいテーマ曲が流れ出し、「ああ、また鮫が出るかな?出るかな?」と観客を怖がらせるだけ怖がらせ(期待させるだけ期待させ?) 思いっきりはずすといった手法が、実に上手に使われていますね。 鮫討伐の船に乗る3人の個性の違いも、実に面白い! 一人はかつて日本軍とも闘った元軍人で、がさつなあらくれ漁師、海の男そのもの、 一人は「海の男」と言えないこともないけど、机上の研究者にすぎぬ学者先生、 そしてもう一人は、泳ぐこともできない警察署長。 この組み合わせが、なんともユニークなのです! カメラワークも素晴らしい!別に変わったアングルで撮るわけでもないんですが、 「いかに観客を怖がらせるか…」と、工夫に工夫をこらしています。 リモコンのホオジロザメは、正直あまり良い出来とは言えませんが、 それだけに怪物的で、本物の鮫以上の怖さを出していましたね。 モイラはこの映画を、子どもの時に母親と劇場で観たのですが、 映画館に入る前に母親は、「鮫の映画なんて…!どうせキワモノに決まってるわよ!」と、それはそれはしぶ~い顔をしていました。 ところが…映画が終わって劇場の外を出たとたん、晴れ晴れとした顔で、「あ~、面白かったあ!」と、今にもスキップせんばかりの足取りでした。 「ああ、この人はほんとに食わず嫌いなんだな…」と、子どものモイラはやや冷ややかに、母親を見ていました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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