2020/10/26(月)11:49
偉大なる「迷優」★丹波哲郎
映画界には不思議な俳優さんがいますよね。
決して演技がうまいわけではないのに、大作映画で主役、もしくは準主役の座についたり、
それで調子こいて(?)、自分で映画作ったり‥‥
その典型みたいな俳優さんが、この人でしょう。
丹波哲郎の好きなヤツ嫌いなヤツ
モイラの亡き母は丹波氏のことを、「押し出しがいいだけの大根」と酷評していました。
なるほど、あの独特の台詞まわしと、ちょっとばかり大げさな演技を見れば、
そう思えるふしもありますが、
その丹波氏のフィルモグラフィを見てみると、いやすごい‥‥
いくつもの日本映画の大作名作、ハリウッド作品にも主役、準主役級で出演しているのですから。
たとえば‥‥
「豚と軍艦」(今村昌平監督作品。コミカルなヤクザの親分役)
「切腹」(仲代サンとチャンチャンバラバラのあげくに、チョンマゲ斬られる重要な役)
「007は二度死ぬ」(ショーン・コネリーと共演!)
「戦争と人間」(ロマンポルノ路線に切り替える寸前の日活の大作社会派映画)
「山口組三代目」(二代目組長役)
「日本沈没」(森谷司郎監督版 いつも葉巻くわえた、ちょっとギャングみたいな総理大臣役)
「砂の器」(丹波氏主演作品で、モイラがいっちばん好きな映画です!)
「新幹線大爆破」(丹波氏にしてはちょいと端役?)
「事件」(これは主役といっていいのかな?)
「二百三高地」(児玉源太郎役)
‥‥と、まあ挙げていけばキリがないほどです。
これほどのフィルモグラフィを持つ俳優さんを、果たして「大根」と言えるでしょうか?
しかし丹波氏は、かなりトンデモない映画にも主役級で出演しています。
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丹波氏は「明日死能」という人をバカにしたような名前の浪人役。
「ポルノ時代劇」というサブタイトルで、胡散臭さが漂ってきますが、
結構痛快なお話です。バカバカしいストーリー展開なんですけどね。なんか嫌いになれない映画です。
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ぶっとび度、トンデモ度200パーセントのすごい映画です。
超大作にB、C級映画にと大活躍だった丹波哲郎氏ですが、
か~なりユニークなキャラクターだったそうですね。
そのきわめつけが、「人間革命」の試写か何かで、創価学会に招かれた時、
講壇にあがるなり、合掌して「南無阿弥陀仏」と言ってしまい、
集まった学会の人たちをかたまらせたとか。
そんなキャラの賜物なんでしょうね。
このものすごい作品も。
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