カテゴリ:名作と言われているけど嫌いな映画
公開されるや、日本国内では無論のこと、
海外でも好評を博した木下恵介監督の「楢山節考」。 【20%OFF!】楢山節考 (1958年度製作版) 【松竹ホームビデオ20周年記念 廉価キャンペーン】(DVD) 演劇、それも田舎芝居仕立ての演出は、確かにユニークで一見の価値があります。 まだ40代の田中絹代が、70才の老女おりんを演じるため、 健康な歯を全部抜いてしまったほどの女優魂というか、役への意気込みには、 「参りましたあ!」と、脱帽するほかありません。 しかしねえ‥‥果たしてこの作品、戦前から活躍していた昭和の大女優が、役作りのために歯を抜くほどのものでしょうかね? 最初から最後まで、年寄りいじめのような台詞が飛び交い、 「ねえ、人間、年をとると、若い連中からこんなに邪険にされるのよ。可哀相でしょ?可哀相でしょ?」 といった声が、スクリーンの裏からずっと聞こえ続けているようで、 なんだかうんざりしました。 モイラは基本的に好きになれないんです。 「ねえ、可哀相でしょ?」という、しつこい問いかけには。 特に高橋貞二のメロドラマ全開演技には、時々スクリーンから顔をそむけたくなりました。 さも、「俺はこんなに母親思いなんだあ!」と言いたげなクサい演技‥‥いやでしたね。 演出がすばらしいのだから、ウエットな雰囲気を90パーセントカットすれば、 もっと見応えのある、上質な映画になったかと思うのですが‥‥ そこはやっぱり、「登場人物はみんな善男善女」の木下恵介監督ですね。 でも、「おおっ!」と身を乗り出したシーンがひとつありました。 それは高橋氏演じる辰平が村の有力者(?)たち一人づつから、姨捨の掟を聞くところです。 「ひとぉーつ、お山に入ったら口をきかぬこと‥‥」 なんか背筋に冷たいものが走りましたね。 女の園(DVD) ◆20%OFF! 【20%OFF!】日本の悲劇 【木下惠介監督作品 単品キャンペーン】(DVD) 笛吹川(DVD) ◆20%OFF! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 2, 2009 08:24:25 PM
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