2009/10/26(月)01:11
惜しむらくはキャスティング★「地震列島」
日本は世界有数の地震大国で、十数年前の阪神淡路大震災は、まだ記憶に新しいです。
地震や水害、火災といったいわゆる天災を題材にした特撮パニック映画も、結構作られています。
超大作「日本沈没」(森谷司郎監督)には、スケール等の面ではるかに及ばないものの、
秀逸な特撮と、結構深い人間ドラマを垣間見せてくれるのが、'80年の「地震列島」(東宝)。
◎【ポスター】地震列島勝野洋【約B2サイズ】
地球物理学者・川津(勝野洋)は、東京が近い将来、直下型の大地震に見舞われ、
東京大空襲の時以上の犠牲者を出すであろうことを予測し、
持ち前の正義感から、このことを世間に発表しようとするが、
国民のパニックを恐れた当局は、川津を拘束した。
しかし、東京は川津の予測通り‥‥
正義感溢れる若き体育会系地球物理学者に勝野洋。
同じく体育会系のルポライターに永島敏行。
そんな二人のマッチョに愛される女に多岐川裕美。
1980年(昭和55年)当時の日本のトレンディ俳優たちであります。
勝野氏は三原山で火山の調査を行なう出だしからして、
「ファイト~一発!」のリポビタンDのCFそのままのノリ。
でもまあ、「太陽にほえろ!」のテキサス刑事の時ほどハッチャけてないので
まあ許してあげましょう。
そんな当時旬だった若手俳優を助けるように、
佐藤慶、大滝秀治、松村達雄、稲葉義男、三木のり平、
村瀬幸子、浜田寅彦、鈴木瑞穂、山崎努(友情出演)といったヴェテラン陣営が登場。
(出番は少ないけど)岡田英次、佐分利信(内閣総理大臣役!)といった大物も出てきます。
大地震で勝野&松尾嘉代夫妻が乗っていた地下鉄が大事故に遭い、
乗客たちが汚水の洪水押し寄せる暗い地下に閉じ込められるシーンでは、
滝田裕介、草野大悟といった、リアリティ抜群の脇役の名演技が光ります。
しかし‥‥キャスティングは全体的に地味。
一応特撮パニック大作映画なのですから、
この手の映画には必ずといってよいほど出ている丹波哲郎氏を、
何か重要な役で出してほしかったです。
あと、小林桂樹、池部良、中丸忠雄、さらに欲を言えば加山雄三あたりを出してくれたら
めっちゃ豪華な大作映画に変身できたのに‥‥
もっとも地下鉄の乗客にイケメンの池部さんや、いかにも頭の切れそうな中丸さんがいたら、
勝野洋や永島敏行は、完全にかすんじゃいますね。
監督・大森健次郎。脚本・新藤兼人。
抑えたトーンの人間ドラマが結構見ものです。
特撮は「新ゴジラシリーズ」の中野昭慶。
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