2010/05/10(月)22:43
脱走!★「女囚さそり 第41雑居房」
日本映画の「女囚モノ」といえば、真っ先に挙げられるのが
東映の「さそり」シリーズ。
「女囚さそり 第41雑居房」('72年)は、その2作めです。
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殺人犯にして脱走の常習犯・松島ナミは、
手足を拘束された状態で、長い間、陽のあたらぬ地下牢に閉じ込められていた。
鬼の刑務所長(渡辺文雄)の気まぐれで、1日だけ地下牢から出られることになったナミは、
隠し持っていたスプーンで彼の目を狙い、失明させようとしたが失敗。
大勢の女囚の前で、狼のような看守達に輪姦されるが、
それでも涙ひとつ見せず、看守達の隙を突いて脱走を図った。
そんなナミに便乗し、子殺しで女囚のボス格の大場(白石加代子)らも脱走。
走って逃げる彼女達は、廃墟と化した炭鉱住宅街に逃げ込むが‥‥
梶芽衣子がまた、人を寄せつけないクールな美貌を見せてくれます。
どれほど権力側からひどい目に遭わされても、決して屈せず、
権力への復讐の機会をじっと黙って待ち続け、
「今だ!」という時には、野良猫のような素早い動きを見せるのが、カッコイイ!
また、浮気した夫への腹いせに、腹の中のわが子を刺殺した猛女大場役の白石加代子が
さすがギリシャ悲劇の狂乱女優と唸らせる名演技を披露しています。
脱走したものの、わが子会いたさに仲間から離れ、実家に駆け込むけど、
待ち伏せしていた看守に捕らえられる及川役の荒砂ゆきも、哀しくてよかった。
渡辺文雄のほかに、戸浦六宏、小松方正といった、大島渚作品の常連さんも登場。
ナミに殺され、無様というより超悲惨な姿の死体を晒される看守役の小松サン、思わず拍手です。
室田日出男、小林稔二(とんでもなくハレンチな役)の東映組、
グルメレポーターとなる前の阿藤海も、いい味を出しております。
しかし、不満もあるんです。
伊藤俊也監督お得意(てゆーか大好き)のジャポニズム舞台風のシュールな演出が、
ちょっと作りすぎで鼻につきました。
中でも、炭鉱住宅の廃屋に取り残された気のふれたお婆さん‥‥
包丁一本のために、こんな人を登場させたのかと、首を傾げたくなりました。
それと、スローモーションが多すぎる。あれはちょっとダレます。
梶さん、今回のこの作品では、前作よりも台詞が少なかったですね。
終盤近くまで、ぜんっぜん口きかなかったもん。
クールな美貌だけで主役を勝ち取れるなんて、すごい!
恐らく今の若い女優さんには、そういう人はいませんね。
まあ、美人には「多弁」「おしゃべり」というのは、まるで似合いませんからね。
それとも、女はあまりしゃべらなければ、美しく見えるのかも‥‥?(あれ?何書いてるんだ私?)
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