遠距離看護

今日病院へつくと食事場所の談話室の一番奥で貴方は座っていました

前回よりもすこーし形のある食事（離乳食で言う中期食くらいかな？）を黙々と食べていました

今日のデザートはプリンにグレープゼリー

『どっちから食べる？』

プリンを指差し「ぷりん」

辛党の貴方からは想像できないデザートですよね

きれいに完食しお薬も飲んだら

「さあ　かえろう」

看護師さんは「９時までここにいようね」って

自分で車椅子を動かそうとしますがストッパーがかかっていて動きません

「あかんなあ」

『仕方ないからここでテレビ見ておこうよ』

「かえろう　あんたもいってみて」

食べてすぐ横になって寝てしまっては３時ごろ目がさめても仕方ないねえ

でも

それは困るのだから仕方ない

来る看護師さんヘルパーさんに訴えますが皆さん却下

そのうちホント一人だけ取り残されてしまって・・

いつもこうして一人でいるんだなあってとてもかわいそうになってきました

「おしりがいたい」

クッション敷いていてもダメみたい

「くびがいたい」

首筋を軽くもんで上げました

『きもちいい？』「んー」

『○○こだよ』「・・おってやあ」

『ちゃんといるよ』

面会時間を過ぎた病院は人通りがなく

携帯を取り出してツーショットを撮りました

なかなかうまくいかなくて

でもちゃんと貴方がカメラ目線になっているのが妙におかしくて

『こんなことするの私くらいやろうなあ』とボソッといたら

「んー」

そりゃそうでしょ

９時まで付き合えなくて後ろ髪引かれる想いで

『バイバイ　また来るね』

手を振ると振り返してくれてます

Ｖサインを送ったら

うまくＶにはならないけれどそれらしきものを作って見せてくれました

頑張って起きておくのですよ