グーグーだって猫である
日曜日、ダンナが出勤だってので、よし、『グーグーだって猫である』を見に行くぞ!と、いそいそおでかけ。先日、職場で同僚の人に「いまねー、猫の映画がやってて、ちょっと見たいんですよ」と言ったら「へえ、なんていう映画?」と聞かれたんで「『グーグーだって猫である』ってゆー、キョンキョンが出てるやつなんですけどね」と答えていたら、横で黙って聞いていた大学生の男の子が「あ、それ、友達が行ったって言ってました。めちゃくちゃ泣いたらしいです」と言うじゃありませんか。そうなのか、泣くのか、心せねば。わたしは基本的に犬の映画には要注意しているんです。だって、なんともいえない、すまない申しわけない気分にさせられるから。犬は全身全霊で家族を慕ってくれますから、それだけでも、ありがたい、申し訳ない、応えてやらなきゃいけない、と思うのに、映画になるような感動話は大抵、切ない結末になっています。もちろん、「すばらしい犬だ」「今まで本当にありがとう」「忘れないよ」みたいな人間サイドにはポジティブなものを残す終わり方が多くても、なんだかすまない気持ちにさせられるんです。たとえ犬にとってもハッピーエンドだったとしても、そこにいたる色んなシーンで、やっぱり「すみません」という気になるんです。それはなにも、人間が身勝手なばかりではなく群れの動物としての献身ぶりを持って生まれた犬という存在そのものがいじらしくて切ない雰囲気を持っている気がします。「仲間」のために役立つ存在であることが、犬にとっての喜びであり存在価値であるというような。それだけに「家族」として「友達」として、人間以上の愛情と忠節を持って接してくれるわけですが・・・・・。もちろん作品の中のキャラクターとしての犬にもそれを感じるし、役者としての犬にも「大変だね」「頑張ってるね」と申し訳ない気になります。そんなわけで、犬の映画、犬のドラマには用心しています。用心していてもつい、見てしまってはぐったり疲れて後悔するんですが。それにくらべると、猫の映画というのは未知数な気がします。犬ほど演技らしい演技をするわけでもなくあたしはあたしで勝手にやってるから、気に入ったところを撮ってねー♪というスタンスを感じるし、ストーリーそのものも、なんだか飄々としている分、気楽に見ることができます。といっても、今まで完全に猫主演というのは「子猫物語」しか見たことなかったっけ(笑)。あとは、CMに出てくる猫たちですかね。で、そんなふうなので「めちゃくちゃ泣けるらしい」と聞いて少々ひるむところはあったものの、犬の映画に対するような警戒心はなくちっょとウキウキして出かけていきました。天王寺ではやっていないので、なんばパークスまで。パークスシネマを利用するのは実は初めて。連休の中日とあって、すごい人出で、いきなり挫けそうになる気分を奮い起こしてがんばってチケット売り場に並びました。アポロなら会員だから、ネット予約して自動発券機で一瞬で出せるのでチケツトのために並ぶのはうへーという感じ。遊園地のアトラクションを待つ列のようにぐるぐる並んでいるうちに、1時の上映が近づいてきました。その次は3:35です。どうしようかなあ、3:35まで適当にお茶したりウインドウショッピングしたりして時間つぶそうかなあと思っていたら、1時丁度くらいに順番が回ってきました。売り場のおねーさん、淡々と「1時でいいですか」。「えっと、間に合いますかね・・・」「はい、ただいま予告編が始まったところです」ここの映画館の勝手がわからないので、スクリーンまで何分で行けるんだろうか、とかちょっと不安になりつつ、おねーさんがこんなに落ち着いてるから間に合うんだろうなと「じゃあ一時を・・・・」と急いでお金を出したのですが「シネマパークスの会員でいらっしゃいますか」「なにかカードや割引券などはお持ちではいらっしゃいませんか」「すぐに出来ますのでカードをお作りになりませんか」etc.etc.・・・・「ア~~、なにも持ってないです。いや、今日はいいです!」と慌てて支払いをしてスクリーンへと走りました。目指すスクリーンにたどりついて入ってみたら、あれっ、自分の席とは逆の側です。自分の席に行くにはスクリーンのまん前を横切るしかありません。後ろから回れそうにないのです。いったん部屋の外に出てベツの入り口を探しましたがありません。結局この部屋、スクリーン前を横切るしか行き来できないようです。しょうがないので、アタマを低くして走りました。なるほど、まだまだ延々と予告編が続いています。おねーさんが落ち着いていたのもナットクできますが、時間に余裕がないとパニックを起こしそうになるわたしとしては、かなり苦痛を強いられたのでした(^-^;)。ま、ようやく安心して落ち着いたところで、本編上映開始。いや・・・・ヤバいです。最初の数分で涙の堰が大決壊を起こしました。声を上げないようにするのが必死で、ハンカチで口を押さえてました。しょっぱなからこんなんで、大丈夫かアタシ!?と思っていましたが、そのあとはほとんどフツウに人間のドラマで、淡々と見ることができました。よかった・・・・・・。サバもグーグーも白猫ちゃんも、みんなめちゃくちゃ可愛い~~~。これは日記だから、当然映画の中身も書き留めたいけど、公開の日記だからネタバレがダメな人のために書くわけにいかず・・・ジレンマです(笑)。まあ猫がいて、マンガを描く暮らしがあって、とへんに居心地のいい懐かしさがありました。見終わって、パークス内のペットシッョプへ。チワワ二匹がいて、とんでもなく可愛かったです(笑)。お腹がペコペコだったので、パークスを出たところの有機茶寮で食事したかったのですが、すごく混んでいるようだったので、なんばCITY、なんなんタウンとウロウロ。結局、天王寺にもある自然食の『さんるーむ』で食事。それから天王寺へ戻って、本屋さんに寄り、『グーグーだって猫である』の作者であり主人公である大島弓子のマンガを買ってしまいました。『グーグーだって猫である』の映画に登場してくるマンガばかりを集めた短編集です。大島弓子の代表作である『綿の国星』ですら読破したことのないわたしなのでなかなか興味深く面白く読ませていただきました。さあ、あとは『おろち』と『ウルトラ8兄弟』が見たいんだけどなあ・・・・。