2004/12/23(木)06:17
未来社会の会社組織
これまでの未来社会に関する日記を整理すると、以下のようになる。
未来社会は、少子高齢化が進み、高齢者も仕事をする。
産業は労働集約型産業から知識集約型産業へとシフトし、企業は知識労働者が集まったプロ集団となる。
知識集約型企業の組織構造は小人数の自立したチームが集まった連邦型組織になる。
チームには、老若男女問わず、また、様々なバックグランドを持った専門家で構成される。(勿論、外部協力者も含まれる)
意思決定は、リーダーが一方的に行うのではなく、チームメンバーが自由かつ論理的に議論した上でリーダーの調整により行われる。
そういう組織をリードする経営者・管理職に必要な基本スキルは、論理思考力・対人調整力である。
そして部下への配慮を忘れず、利他的であること。
チームメンバーには、目標達成が難しいかったり、問題が起った時に、逃げずに「やるっきゃない!」と互いに助け合うメンタリティーも必要だ。
こういうチームをトム・ピーターズは「ゴッタ・ユニット」(やるっきゃない!ユニット)と呼んでいる。
本当にそうなるの?と疑問を持つ人もいると思う。
確かに、そう簡単なことではないと僕も思う。
実は僕は、数年前から、「ゴッタ・ユニット」を意識して、プロジェクトを管理している。
数年間やって得た結論は、「ゴッタ・ユニット」を成功させることは簡単なことではないが、組織として創造性を発揮することが求められている以上、このやり方以外ないということだ。
世の中には様々な産業があるので、業務によっては、決められた仕事を、ただ、ひたすら正確に、こなすことだけを求めるものもあるかもしれない。
しかし、将来、ものやソフトウェアの生産拠点が中国やインドにシフトするならば、日本が重点をおくべき産業の多くは、創造性を求められる分野になるだろう。そうなれば、課題があるにせよ、この姿を目指すべきだと思う。
では、「ゴッタ・ユニット」を成功させるには、どのような課題を解決すれば良いか?
単純に考ると、こういう組織が機能するには、前記の要件を満たす優秀なリーダーとプロ意識を持ち主体的に行動する優秀なチームメンバーが揃うことが条件になる。
優秀であるといっても業務スキルとメンタル面があるが、
特にメンタル面の課題が重要だと思う。
それは本人の意識改革だけでなく、企業の評価制度や社会全体の価値観も含めて改革する必要があると考ている。
今後、このテーマについて、本ブログで考えていきたい。
つづく