洋楽を楽しもう♪

2006/05/08(月)19:00

幸せに基準は必要か?

ひとりごと(96)

今年のゴールデンウィークは、仕事に追われる毎日から開放され、家族と平凡で楽しい時間を作ることができたが、それだけでなく、もうひとつ、ずっと実現できなかった大事なことを、ようやく実現することができた。 それは、くも膜下出血で倒れた友人のお見舞いである。 この友人は、ある共通テーマのため、いっしょに研究会を運営している仲間。 昨年の11月、彼が務める会社で急に倒れた。 ちょっと太っていてガキ大将が、そのまま大人になったような愛嬌のある人だが、内面は非常に繊細で優しく、家族や友人を大切にする人だった。 年は50ちょっと過ぎおり、子供も皆成人している。 僕にとっては友人というより大事な人生の先輩と言った方が適切かもしれない。 研究会のときは、いつも、いっしょに昼食をしたが、いつも彼は、腹いっぱい食べていた。 どちらかというと快楽主義者。趣味も多く、人生を楽しむタイプ? 勿論、酒も大好きで、飲みに行くと、奥さんにバラを贈った話や娘の二十歳の誕生日に同じ歳のワインを贈った話など家族サービスを自慢げに語るが、まったく嫌味がなく、愛情がにじみ出ており、見習う点が多く、いつも彼と飲むのが楽しみだった。 しかし、半年振りに会った彼は、がりがりにやせ細っており、思うように話したり、体を動かすことができなかった。 僕をじっと見つめて、誰なのかやっとわかったのか、急に緊張し体を震わせているところが、とても痛々しかった。 彼の奥さんによれば、倒れた頃に比べると、かなり回復し、意識もはっきりしてきたようで、近頃は、夜中に急に興奮して話し出すことがあり、大変なようである。 意識がはっきりしてきただけに一層自分の体が自由に動かないことが歯がゆく感じるのだろう。 この現実をどう捉えていいのか僕は悩んだ。 過去を振り返れば、あんなに素敵な男性が...と思ってしまう。 本人も奥さんも家族も友人も皆辛いし、悲しい。 しかし、倒れた後を考えると、確実に回復している。 意識もしっかりしており、体も少しずつ動くようになってきている。 完全な回復は難しいかもしれないが、かなり良くなりそうな予感がする。 プラスに考えるかマイナスに考えるか? 何を基準にするかによって捉え方が全然違う。 ボトル半分のウィスキーを多いと感じるか、少ないと感じるか? そもそも人の不幸は、何かと比較することによって生じるものかもしれない。 現実を認め、未来に向かって、何ができるかを考えていくしかない。 とにかく僕にできることは、ときおり見舞いに行って、彼や奥さんの話を聴き、励まし、僅かでもプラスの刺激を与えていくことだろう。 またお見舞いに行こう。

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