真夏の夜の・・・
とにかく暑かった。髪から首から汗びっしょりで、とてもじゃないけど寝てられない。「エアコンいれようかなぁ。。。」前日までと比べ少し気温が下がったとはいえ、やっぱり扇風機だけじゃ無茶だったか。しばらくの間、何度も寝返りを繰り返しながら、エアコンのリモコンに手を伸ばそうとした時、「うぅ・・ん」とダーリンが唸った。たま~に、何か怖い夢を見ているらしくうなされる時がある。“声にならない声”でもがいているのにビックリして「大丈夫?!」と揺り動かすと「あぁ・・・今、○○で△△だったぁ~」とため息をつき、またすぐ寝てしまう。でも、それはちょっと違ってた。うなされてるというよりは、その一瞬だけ唸った、という感じ・・・?「どしたぁ?」いつものように起こしてあげようと腕に触れたとき、妙な感覚が伝わってきた。「え? 何・・・?!」一瞬、それが何だか把握できなかった。手のひらに伝わる、何か異質な感覚。 。。。鳥肌。。。???何と、ダーリンの腕は鳥肌でザラザラだったのだ。しかも、ヒンヤリと冷たい。「えぇ???」慌てて顔や首にも触れてみる。 異様に・・・冷たい。「大丈夫?!大丈夫?!どうしたのっ?!?!」ダーリンの口から、凍りつくような信じられない言葉が漏れた。「今・・・体から・・・出ようとしてた」はぁ??? 体から出るって・・・ウソでしょう???やめてよ! そんなこと言うの~!!!(ToT)「もうちょっとだったのに・・・うぅ~って力入れたら・・・」何を喋ってるのかハッキリと聞き取れないくらいのモゴモゴした口調でそう言ったのだ。気持ちを落ち着けたくて、水を飲もうとキッチンに向かおうとしたら・・・両足が重い。誰か・・・来ているんだろうか。 出かけた先で、どっかから連れてきちゃったんだろうか。。。お願い!! ダーリンを連れていかないでぇ!!(>_