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カテゴリ:お気楽~観劇日記~
演目・出演者・役柄・劇場など、いろんな意味で楽しみにしていた『三越歌舞伎』。
![]() 《菅原伝授手習鑑》(すがわらでんじゅてならいかがみ)【車引】(くるまびき)は30分。 《女殺油地獄》(おんなごろしあぶらのじごく)は三幕構成となっていて、 一番長い三幕目でも1時間ほど。 間にちょこちょこ休憩が入るので、お尻も痛くならず、思いっきりお芝居に集中できた♪ 心配していた空調も、暑くも寒くもなく快適そのもの。やるなぁ~三越劇場。 ![]() さて毎度のことながら、「歌舞伎♪歌舞伎♪」と騒ぐわりにはワタクシ超~初心者なもので ![]() 今回の感想もいたってシロウトちっく。(≧▽≦)ゞ 事前に多少の情報収集はしたはずなのに、いざお芝居が始まってみたら・・・あらららら。 例によって例のごとく、浄瑠璃さんは何言ってんだかわかんないし(笑) 役者さんのセリフなんて単語のひとつも理解できやしない。(;^_^A それでも何とか必死に聴き取ろうと全神経を集中するも、わからんものはわからん。(爆) てことで、あっさり諦め、ひたすら視覚的な楽しみに没頭~♪d(⌒o⌒)b♪ 【車引】は、一場面だけのお芝居で、特にこれといった筋書きがあるわけでもなく(?) 三兄弟それぞれの特徴ある化粧とかお衣装、牛車を引っ張り合う様、 大魔王降臨!みたいな時平公(しへいこう)のイデタチなど、 まさに“目で見て楽しめる”要素がテンコ盛り。 それに何といっても注目すべきは、女形である春猿丈の桜丸。 ![]() いつものメイクとは全然違って(当たり前^^;)最初は「え?これって春猿だよねぇ??」って 血迷っちゃったわ。(≧▽≦)ゞ 何と言うか、初々しい少年のような・・・完全な“男”じゃないっていうか(笑) 猿弥梅王丸にぃちゃんとあまりにも対照的で、声とか仕草なんかも柔らかくて清らかな感じ。 どこかに“優男”と書いてあったから、いいんだよね、それで。桜丸クンは♪ ![]() 残念ながら桜丸は、やっぱり猿弥丈では無理があるかと。。。(o_ _)ノ彡☆バンバン そうそう、今回〔らび☆ミ的ツボにはまった春猿の仕草その1〕。 人の話を聞くときとか、待っている立ち姿のとき、手を胸の前でクロスして〔X〕って形を作ってるの。 もちろん、ただ〔X〕ってやってるだけじゃなくて、指先まで綺麗に反ってるのよ♪ 桜丸の少年っぽい清楚さと意思の強さが感じられて、かなり萌え~~~ ![]() そして、我らが段チャン♪♪♪ 国立劇場の研修時代に演じたという松王丸、いかにも強そうで、賢そうで、 ピッタリじゃございません? ![]() デカくたって、いやデカさが際立つ♪凛々しいオトコマエ!! ![]() インタビューで獅童クンも心配してたけど(笑)ホント照明がすぐ近く。 ![]() それと、ひとつ「あれ?」と思ったのは段チャンの声。(>_<) 何やら、他に観劇した方たちも皆おっしゃってるようですが。。。 いつもの“ハリのある通る声”ではなく、少しハスキーな感じだったので「役作り?」と思ったんだけど 【女殺油地獄】の方でもいつもとは違っていたから、やっぱり喉を痛めてるのかしら?? ゆっくり休む間もなく、次から次へと舞台が入ってますからねぇ。。。どうぞ、お大事に。 ![]() 劇場入りして最初に「わっ?!学芸会みたいだなぁー。」って思ったほど、こじんまりした舞台に 最後は「そんなに出てきちゃってダイジョブ?!」ってくらい、たくさんの登場人物が勢揃い。(^◇^;) 大魔王(違!)なんか、牛車の上に立ち上がり、さらに頭の上には・・・あれ、何ていうの? 聖徳太子とかがかぶってる、ちっちゃい帽子みたいで上に、こう、何か出てるやつ。(爆) とにかく、そんなんで天井にぶつかりそうだった・・・って話。(^0^ゞ ![]() 【女殺油地獄】は、一幕目の明るくのどかで平和な場面から、徐々にどうしようもない 放蕩息子ぶりが「これでもか!」と露呈されてゆき、親子の親子ゆえの葛藤や愛情を訴えながら、 ついにはおどろおどろしい最期へと。。。 家庭内暴力、ニートな放蕩息子、自分を可愛がってくれた人をも金のために殺める。 当時はショッキングな出来事として芝居にもなったんだろうけど、現代では何処にでも よくある話になってしまったのが、何とも哀しい。 獅童クンの舞台は初体験。 歌舞伎役者というよりも、どうしても映像の世界での印象が強いので、果たして本業では どんなお芝居をするのか興味津々だった。 第一印象は・・・結構、大きいんだな。(笑) テレビとかだと実物感って全然わかんないから。 らび☆ミは低音ヴォイスが好みなので彼の声はどうかなぁ?と思ってたけど、すんなり耳に馴染んだ。 セリフも聴き取りやすいし、甘えん坊&すねん坊な時とブチ切れた時のメリハリも良かった。 ただ・・・やっぱり獅童だなぁ~と。^^; 大河ドラマ《新選組!》の捨助と、何かかぶっちゃうんだよね。ところどころ。 ![]() こういうお芝居だから、余計に・・・かもしれないんだけど。 【女殺油地獄】は【車引】と違って、現代語とまではいかないが比較的セリフがわかりやすい。 大阪弁のお芝居らしいが、それもちゃんとわかる。 オモシロ場面では手を叩いて爆笑し、芸者姿の艶やか春猿にキャー♪キャー♪ 二児の父親となった(笑)段チャンの、意外と似合ってたパパぶりにヘラヘラ。 ![]() きっと、あんなふうに優しくておっきな(体じゃない!)お父さんになるんだろうなぁ。。。妄想中。。。 奥さんが浮気したんじゃないかと疑ってアタフタするとことか、すっごい笑えた。(≧▽≦) 雪之丞の時も今回も、相手の言葉に素っ頓狂に驚くリアクションが結構ツボかもっ♪ 何か、すっごいフツーの人っぽくて・・・超~イイ感じ~♪ ![]() また、子役がねぇ~、すっごいカワイイんだ、これが。(*^^*) 「帯といてぇ~ベベ脱いでぇ~」って、コラッ!そんなことパパに言うんじゃないっ!!(爆) 獅童クン演じる放蕩息子与兵衛が、借金してまで入れあげてた芸者小菊。 《雪之丞変化》の粋なお初ネェサンから一転、艶っぽくて可愛らしい女性になりたかったら 春猿に学べっ ![]() ![]() 〔らび☆ミ的ツボにはまった春猿の仕草その2〕。 他の客と出かけたことがバレて与兵衛に詰め寄られた時、「何言ってんのよぉ♪ あっちは騙しただけっ♪わかるでしょ~♪アナタとワタシの仲じゃないのぉ~♪ ![]() 与兵衛の隣に腰掛け、そう言いながらシナを作ってスリスリ寄ってくの~。(≧▽≦) で、扇子で口元を隠しながら、何やらコソッと耳打ち。 与兵衛デンデレリ~ン ![]() 観てるアタシも・・・デンデレリ~ン ![]() 三幕目は客電も落ち、これから目の前で繰り広げられるであろう、目を覆いたくなるようなシーンに 張り詰めたような空気が漂う中、どんな最低な息子でも親は見捨てることは出来ないのだと 哀しく切なく訴えかけてくる義父と母親の想いは、果たして与兵衛に届いていたのだろうか。 そう告げたあの言葉は・・・やっぱり嘘だったのだろうか。。。 壮絶なお吉と与兵衛の最期のシーンは、思わず手にしていたパンフレットの端を ギュッと握り締めてしまうほどの緊張感と息苦しさだった。 凛とした女性を演じる印象が強い笑三郎さんだが、今回は気のいい優しい女性という感じで おっとりした雰囲気だったけど、最期の最期に芯の強さを感じさせる凄いシーンがあった。 暗闇の中で恐怖と戦いながら油まみれになって逃げ惑い、子供を残しては死ねないと命乞いをし、 顔を切られ、髪を振り乱し、ついには与兵衛に捕まって刺されてしまうのだが、 ゆっくりと海老反りになって、そのままスローモーションのように倒れこんでゆく。 今まで右近クンとか段チャンとか立役のは見たことあったけど、女形さんもするのね?! ![]() 歌舞伎役者さんって、みんな海老反り ![]() こうして、何やかんやと面倒見てくれてた憧れの(?)女性を殺してまで、己の借金返済のため お金を奪ってゆくところでお芝居は終わるのだが、あの後、集金を終えて帰宅した段チャンパパが 変わり果てた奥さんの姿を見たらどうなっちゃうんだろう(ToT)と考えたら気が気じゃなくなった! きっと、タケルや雪之丞のように号泣し絶叫するに違いない ![]() 可愛そうな段チャンパパ。 ![]() 虚しさが残るだけなんだから。。。妄想 暴走中。。。 一回しか観れなかったのが残念だったなぁ~と思うほど、思ってた以上に内容の濃い舞台だった。 延夫サンはちょこっとしか出なくて、しかも普通の役でちょっぴりつまんなかったが(爆) 変わりに欣弥サンに笑わしてもらったから、ま、いっか♪(^m^) 上演に向けた記者会見やパンフレットの対談の様子から、いつかまたこういうメンバーで 何かしらやってくれるんじゃないかと新たな期待に胸はずませ、さっそく〔X〕ポーズの習得でも しましょうかねぇ~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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