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2024.11.14
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岡田さんとの再会を終えて帰る道すがら、一郎は母が長い年月をかけて築き上げた絆の重みを感じていた。母は単に「お歳暮」を贈るのではなく、その贈り物を通じて感謝や励ましの気持ちを伝えていた。そしてその気持ちは、相手にしっかりと届き、さらに長く続く温かい関係を生んでいた。

自分が子供だった頃には見えていなかった母の姿が、今になってようやく少しずつ理解できるようになってきた。母は、どんなに忙しい日々でも人と人とのつながりを大切にしていた。何気ないやりとりの中にも母なりの思いやりが込められており、それが周りの人々にどれほどの影響を与えていたのかが、ようやく一郎にも分かるようになってきたのだ。

翌日、一郎は仕事で知り合ったある後輩と食事をすることになった。その後輩は仕事に行き詰まりを感じているようで、元気がなかった。食事中、後輩は一郎に「どうしてそんなに周りに優しくできるんですか」と尋ねてきた。

その問いに、一郎はふと母のことを思い出し、母のように周りの人々に感謝と心遣いを示すことが大切だと答えた。母が生涯をかけて教えてくれた「人と人とのつながりの大切さ」を、一郎は自然と後輩に伝えることができたのだ。

「人とのつながりは、自分一人で築けるものじゃない。誰かがいて、互いを思いやることで初めて成り立つんだと思う。だから、時には感謝の気持ちを伝えたり、何か小さな贈り物をしてみるといいかもしれない」

一郎の言葉に、後輩は静かにうなずいた。そして、「そんな風に考えたことがなかったです。少しずつ、周りの人に感謝を伝えていきたいと思います」と感謝の表情を浮かべた。

このやりとりの中で、一郎は母の教えが自分の中にも深く根付いていることを改めて実感した。自分もまた、母のように周りの人たちに温かさを伝える存在になれているのだろうか、と少し誇らしい気持ちも湧いてきた。

家に帰ると、一郎は再び母の木箱を手に取った。手紙や思い出の品々をひとつずつ見つめながら、母が残した温かい絆を自分も大切にしていきたいと強く思った。そして、自分もまた、母のように毎年お歳暮を通じて感謝を伝えていくことを心に決めた。







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最終更新日  2024.11.14 03:52:05
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