動物愛護センターへ
犬を飼うなら、動物愛護センターでと以前から決めていました。そう決心させてくれたのがこの本。いぬがかいた~い!今小2のナナが、年中さんぐらいの時だったか。当時、図書館の新書コーナーにあったこの絵本を、ナナが手にして読んでいて、喜び勇んで借りてきたのは。内容は、女の子がペットがいなくて寂しい、犬が飼いたいと言い出し、両親が「じゃあ、犬救済センターに行ってみましょう。」というお話でした。この絵本のおかげで、犬は子犬からじゃないと…とか、ペットショップで買うという発想は、子どもたちには全くなく、ナチュラルに、愛護センター(家ではこの本のまま、救済センターと呼んでる)で譲り受ける、というのが当たり前であったことは、良かったと今思う。一軒家に住み始めてから、いつかは犬を…と思っていつも愛護センターの「飼い主さん募集中!」のHPを見ていたけれど、なかなか一歩が踏み出せずにいました。しかし、夏から秋にかけて、大病をしたせいで、庭が荒れ放題になってて、先日、2歳のののちゃんと草取りや落ち葉集めをしていて、「庭がこんなに荒れないようにするには…どうしたらいいのか」と思っていました。この庭には、何かが足りないな…せっかく四方壁と家とで囲まれている広い庭があるのだから犬を飼えばいいじゃない…犬がいれば、庭もこうして荒れないかな…ののちゃんの遊び相手にもなるかな…犬がいたら庭にしょっちゅう出るようになるだろうし、散歩もできるし、私の健康のためにもいいかもしれないと思ったことが今回一歩踏み出ることになったきっかけ。実は熊本市の動物愛護センターは全国的にも有名。それは「殺処分ゼロ」だからです。簡単に犬猫を引き取らない、嫌われる行政、引き取り手を探す手段を教えたり、迷い犬を市のHPで知らせたり、もちろん、飼い主募集もHPで告知。ものすごく頑張っていて全国の自治体で「熊本式」と呼ばれるほど有名なのです。ニュースZEROで取り上げられた映像がこちら。この映像に出てくる獣医の先生が私が譲り受けに行った際の譲渡前講習でも、お話ししてくれました。ご自分のことを、市役所職員とは言わず、「愛護会の○○です。」と言われたのが印象的。飼い主となる人へ譲渡する前に厳しく教育されるんです。その講習を受けて資格証をもらい、晴れて飼い主となるわけです。ののちゃんと二人で行ったのですが、2歳のののちゃんにも優しい、かわいいワンちゃんを譲り受けてきました。でも、このワンちゃん、メスで、おっぱいがありました。「子どもを産んだんでしょうね」と職員の人に話したら、どうやらブリーダーのもとで飼われていて、用済みになって、捨てられていたらしい。そんな感じのワンちゃんが、一度に捕獲されてきたそうなのです。ブリーダーというのは、とても残酷で家の中で繁殖のためだけに飼うから、散歩も運動もさせないのでこのワンちゃんは、足が弱っていました。「きちんと愛情もって飼育して下されば、つやもよくなるし、もっと歩けるようになります。」という職員の方の言葉を支えに、うちで飼ってみようと思いました。ものすごく怖がりさんのワンちゃん。うちにやってきたその日は、ほとんど歩きませんでした。ワンちゃんは、「ミント」と名付けました。実は、譲り受けに行く前に、ナナがもう決めてました。子どもたちは心配しつつ、普通のワンちゃんのように歩けることを願いつつ、いろいろとミントのお世話をしはじめました。まだ始まったばかりだけれど、ミントのおかげで、兄妹げんかが減ったみたい。ミントが元気になって、普通のワンちゃんのように走り回れるようになっていく様子と、子どもたちの心の成長と、私の健康の回復を、これからつづっていければいいな、と思います。