リバーサイド・カフェ

娘が盲腸になったというので、先日まで横浜に帰ってました。最近の盲腸はそんな
に日にちがかからないと思ったのですが、そう簡単には行きませんでした。

当初は急性の腹痛とされたのですが、激しかったので入院したところ次の日に盲腸
だという事が分かったので手術したとのことです。第二段階でした。手術は順調に
済みましたが、術後に背中やアゴに痙攣が起こったり、しゃべる事も差し支えるよ
うになりました。麻酔や脳外科の先生らも首をひねる症状だったので、退院した
その足で脳神経科の病院でCTやMRIを撮りました。それでも原因がわからず、症状
は一時は口が閉まらない程に。従妹の口腔外科医に聞いてもそんな症例は聞いた事
ないとのこと。

そこで心療内科の病院に行くと「転換症状」だとの診断が出ました。これは発作の
起こるてんかんでなく、精神的なストレスや葛藤が身体的な症状として出現する
症状とのこと。生真面目で遠慮するタイプの人に出やすいとか。

後で娘からよく聞いてみると、苦しみに加えて病院での不安や心細さ、緊張などか
らくるストレスが、一晩中吐き続けた筋肉の緊張と結びついて出てきた痙攣らしい
とのこと。娘にとっては自分の性格や体質を見直す良い機会となりました。

性格分類と言えば、クレッチマーとかユングとかいろいろありましたが、私の会社
の研修でも受けたことがあります。そのテストは単純な足し算（クレペリン検査）
や様々な設問、特殊な状況に置かれた場合の判断を答えるなどの設問で、そこから
自分の姿が見えてくるというものでした。ぼんやりと把握していた自分の姿がリア
ルに浮き彫りにされてきて、面白いながらも冷や汗の出る経験でした。
あれはみんな一度は受けたほうがいいと思うけど、知らない人が多いようですね

ま、とにかく原因らしきものがわかったので娘も一安心、もらった精神安定剤と睡
眠薬で久々にぐっすり眠れたとのこと。さっそくライブに出かけたり、夜更かしし
てのチャットが復活して妻は怒り心頭。
まあ、元気になったあかしだからいいんじゃない？

私は大病や入院などしたことないので患者になった気分はわかりませんが、病院の
ベッドで苦しみながら長い夜を過ごすのは大変な辛さなんでしょうね。パニックに
なった娘を夜勤の看護婦さんがずっと抱きしめてくれたとか、有難いことです。

それに、大学からの帰宅途中でのバス停で激しい腹痛のために苦しんでいた娘を
居合わせた通学バスの運転手さんがタクシーを呼んで、お金まで立て替えて近くの
総合病院に行かせて下さったのにも感激。お名前も言われなかったのですが、幸い
ご本人に会うことが出来、有難く御礼申し上げました。

娘にとっては思いがけない災難でしたが、人の優しさにも出会えたり、自分の性格
に向き合うきっかけにもなった騒動でした。