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カテゴリ:音楽
1887年に円盤型レコードが誕生した頃、まだプラスチック
は実用化されてなかったので、ゴムやエボナイトなどで 作られてました。しかしいつしか、シェラックという天然 の樹脂で作るのが主流となりました。 それは南アジアに生息するラックカイガラムシの分泌物だ そうです。なので、SPレコードが塩化ビニールに切り替わる までの約50年間に作られたものをシェラック盤、それ以降 のものをバイナル盤と呼んでます。 カイガラムシと言えば、植物男子としては宿敵であります。 カポックやフェニックスの葉の裏について養分を吸い取る。 植物達の元気がなくなり、周辺の壁やカーペットがベタベタ してくるとこいつが繁殖しているサインです。その蜜のよう なものが分泌物なんでしょう。 ただ、私の知っているやつは1~2mmのゴマ粒ほどの小さな 虫ですが。樹脂を取るのはなんと1cmもある巨大なやつ。 想像するだけで鳥肌がたちます。 樹木に取りついて枝を分泌物で覆い尽くす。それを枝ごと 採取して精製するのだそうです。 ![]() このシェラックは古代から知られており、接着剤、ワックス、 塗料などとして使われました。高級ギターやバイオリンにも 柔らかい光沢を出すために使われてるとか。 また無害なので食品にも使われ、柑橘類用ワックス、カラ フルなチョコレートの染料や光沢剤にも使われているので、 私らも確実に口にしてたんですね。 最近はシュラックネイルとして、安価で手軽なネイル材と して、人気だとのことです。カイガラムシが、ねえ...。 ![]() なのでレコードは食べられるかというと、そんなワケはない。 SPレコードにはシェラックだけでなく様々な材料が練り込ま れているので食用には適しません。 ところがそれでも食べたいという物好きな人達がいるんです ねえ。 メッセージや音楽を聴いた後、食べようというワケで、チョ コレートや氷でレコードを作っております。要は、平で、 表面が固く、溝を刻める材料なら何でもいいというわけです。 <チョコレート・レコード> チョコレートで聴く「バレンタイン・キッス」/ Chocolate Record さて、日本でも物好きがおりまして、こちらはちゃんと商売 として成功しております。大正末期の神戸で発売されたのが 煎餅レコード。これは童謡が入っており、何度か聴くと音が 出なくなるので、みんなで食べちゃうのです。とても人気 だったとか。 ![]() これを見て大儲けしようと思ったのがなんと初代春団治。 後世に残る破天荒な芸人でしたが、ラジオに出たりレコード を出したりと新しいものにも積極的で、あるとき、自らの 落語や小話を収録した8枚入り煎餅レコードを作りました。 これを天理教の大祭りの人出を見込んで大々的に売り出した のですが、当日はあいにくの雨。煎餅は皆湿気てしまい、 売値も高く吹っかけたおかげでほとんど売れ残り、大損をした と伝えられております。 あまりにアホらしい話ですが、これは事実で、証拠の品が 残っております。 現在、活躍中の桂文我さんがオークションで落としたという 「かつら春団治 ものいふせんべい」の缶がこれです。 ![]() 落語のネタのようなお話でございました。 お後がよろしいようで..。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023/06/02 03:05:59 PM
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