リバーサイド・カフェ

2023/12/29(金)23:51

ダニーボーイのバリエーション

音楽(219)

(FEウエザリー作詞のダニーボーイの楽譜) 私はケルティック・ウーマンの「ユー・レイズ・ミー・アップ」が「ダニーボーイ」にあまりにそっくりなので戸惑っておりました。 この曲が混声デュオ「シークレット・ガーデン」の2002年のオリジナル曲だったということを知ったのは最近の事です。またケルティック・ウーマンは「ダニーボーイ」も歌っているので、これら2曲は別な作品として認識されているようです。 そう思って「ユー・レイズ・ミー・アップ」を聴き直すと、なるほど別な曲としてのまとまりも感じます。まあ、コピーかオリジナルかなどというような議論には関わりたくないので、私としては「ダニーボーイ」の影響を深く受けた曲として受け止めたいと思います。言い換えれば、ある曲のエッセンスを受け継いで生まれた新たな作品です。 ま、そんな視点で「ダニーボーイ」の曲の原曲とされる先住民族の伝承曲の「若者の夢」を聴くと、短い旋律に続いて流れる旋律は確かに「ダニーボーイ」の後半に高音で歌われるサビの部分にそっくりです。 おそらくはこの「若者の夢」での短い導入部が発展するか、別な曲とドッキングして「ロンドンデリーエア」が生まれたのでしょう。 Aisling an Oighfir / Ortigueira (演奏される2曲のうちの前半の曲が「若者の夢」で「ダニーボーイ」の原曲か?)   つまり「オカハン族の嘆き/若者の夢」というハープ曲がアレンジされて「ロンドンデリーエア/ダニーボーイ」という歌になり、それが「ユー・レイズ・ミー・アップ」という歌に引き継がれたのでしょう。 このようにひとつの曲が変貌してゆくのを味わうのも、音楽の醍醐味ではないでしょうか? ------------------------------------------------------------​ <アイルランドの調べシリーズ>​​​​前のページ/ 20230510  ダニーボーイを歌うべラフォンテの歌唱力​​前のページ/ 20230513  ダニーボーイという歌の変遷 ​次のページ/ 20230529 ダニーボーイの原曲変遷図​​次のページ/ 20230601  朝ドラに「庭の千草」が​------------------------------------------------------------

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