欲に限りはないですね~
●雑感村上ファンドに、ついに地検のメスが入りました。個人的には、会社は株主という資本の論理は当たり前の事であり、無能な時代錯誤の経営者に緊張感を強いる意味でも、村上氏の登場はセンセーショナルであり、応援していたんですが・・。もし、指摘されているような初歩的な部分(インサイダー)で逮捕などとなると、村上氏も欲に溺れてしまったと言わざるおえないですね。確かに、村上ファンドの最近の動向を見ていると、かつての正論から、短期的な利ざや稼ぎの戦略が変わってきてしまっている感は、ありました。最近の購入銘柄を見ていても、おかしい?とは思っていました。運用資産が大きくなりすぎてしまい、村上ファンド自身の首を自分で絞めてしまったという事でしょうか?彼の明快な発言は、マネックス証券のセミナーでも聴いていて、歯切れの良さに、自分も魅了されていただけに残念です。なぜ、このような状況になってしまっているのか?これは、人間の留まることを知らない欲望以外にないように思います。自分の働いている外資系企業も、基本的には同様ですね。ステップアップの手段として、現在の企業を道具と考え手柄を立てて、また次の企業へとステップアップしていく。なにせ終身雇用など無いわけですから。そこにも、やはり出世欲が渦巻いています。いくら個々の才能が高くても、個の欲が極大化すると、その能力の集積は、非常に弱いものとなります。瞬間的なパワーというモノはすごいものがありますけど。個と組織のバランスがいかに大切かという事を最近、実感しています。一つ村上ファンドについて、問題を摩り替えてしまってはいけない事は、彼の発言に対して特に阪神ファンや星野GMなどは、拒絶的な反応を示していますが、それについては、基本的には疑問です。上場している以上、買収などの脅威にさらされるのは当たり前という当然の概念が、希薄であること。ここにきて株式の相互持ち合いなど、時代に逆行した動きが見られるのも、なんとも、不思議です。最後に、株式投資に急激に個人投資家が参入した昨年夏場あたりから、株式相場にも、留まることを知らない欲が渦巻いていました。新興企業の計算上では到底説明できない高PER・IT企業への過信・幻想、そういったものが頂点に達したのが昨年からの株式ブームではなかったかと。日経平均2万円も当たり前、18,000円などと叫ばれた今年の相場ですが、自分も含めて完全に時代の空気という波に飲み込まれてしまった感じがします。よく、「頭と尻尾はくれてやれ!」と言いますが、16500円の時点で冷静に、残りの上昇分をくれてやる!といった発想が出来る人こそ、本当に賢明な人ですね。自分も然りですけど・・・。留まるところを知らない人間の欲に、かなりの資産を失ってしまいました頭の良さ・悪さという以前に、いかに世間の空気に惑わされずに、平常心を保ち、欲を抑えられるか?いやはや、人間って、欲深い人間ですね~。でも、欲が罪に発展してしまっては、それは愚か以外の何者でもないですね。