2008/11/12(水)22:31
ピアノの退院
☆今日、ピアノが家に戻ってきました。
約1ヶ月ぶりのご対面です。
私の分身が帰ってきて、やっと私自身が落ち着いたような気がします。
ハンマーのフェルト部分は新しく、弦も磨かれてぴかぴかです。
一音一音確かめるように、音を出してみます。
ぴんぴんキャンキャンという音がして、まだ馴染めないようす。
ピアノはただの機械ではなく、人格を持った一人の人間のよう。
そして、スケール(音階)をおそるおそる弾いてみます。
それから、カデンツァ(終止形)。
そしてバッハ、モーツアルト・・・。
ピアノは私を忘れちゃったかな。
「私は誰?ここはどこ?」と言っています。
2週間後、数ヵ月後にまた調律・調音に来てもらいます。
私の好きなベーゼンドルファーの音に近づけてもらうために。
柔らかく銀色の響きのする音に。
ピアノという楽器の音は、
ピアノと調律者と演奏者が一体となって作り上げていくものなのでしょう。