妄想ジャングル
☆ここ数日の雨で、庭の木々はぐっと生長しました。うちの庭のランドマーク・ツリーである「オリーブ」の木は、昨日と今日で50cmぐらい伸びました。いやほんと!錯覚ではないのです。雨降りは鬱陶しいと思うこともあるのですが、植物達にとっては「恵みの雨」そのもの。狭い猫の額のような庭なのですが、まるで雑木林のように、それぞれの植物たちが「今よ、今!」と言わんばかりにぐんぐんと枝葉を四方八方に伸ばし、庭はジャングル化しています。何もしない庭というのもいいものです。毎年何が生えるかわからないスリルとサスペンスがあります。これをワイルド・ガーデンと言います(荒れ放題の庭とも言いますが)。小鳥たちが庭に落としていった「こぼれ種」から芽吹く木々もあります。☆『いばら姫』小雨のそぼ降る庭をながめながら、私の頭の中は空想の世界へと入り込んで行きました。うちの庭の植生は、もうほったらかしにしてあるせいか、毎年の勢力図が変わります。今年は「とげ」のある植物が優勢。ピラカンサス、アロエ、そしてバラ!バラは以前20種類ほど植えたので、今を盛りとあちこちで白赤ピンク(まるでワイン色だわ。あれ、無意識で選んだのかな)の花を咲かせ、つぼみの首をもたげています。窓からその様子をながめていると、私はもう『いばら姫』の気分。糸巻きのトゲのような先端に傷つき、お城で100年の眠りについているお姫様。☆王子様、求む。誰か100年も眠っている王女を(違った魔女を)救いに来て!優しいキスで眠りを覚まして、「そして王子と王女は仲良く暮らしました。めでたしめでたし」をやってー!このとげだらけの森の木々を切り開いて、やってきてー!☆『森の美女』そうしていると「ア~アア~~」というどこかで聞いた叫び声。森の王者ターザンの声です。 そして私は女ターザンではなくジェーン。え?王子様ってターザンだったの?と窓のバルコニーで待っていると、小脇に猫のメイを抱えたターザンが木のつるにつかまって、こちらへやってくるのよ。あれ?『森の美女』って『眠れる森の美女(いばら姫)』じゃなかったかしら?それとも森にいる美女だから「女ターザン」?「ジェーン」?来てくれるなら、どちらでもいいや。でも、私、アスレチックで、綱で木渡りやったことあったかしら?という妄想はもうそろそろ止めにして、鬱蒼と茂りつつある庭の木々たちの枝葉を切りそろえなければいけません。そうしないと、本当にジャングル化していきます。庭のいばらを切り開きつつ外界へと、地元のスーパーへ買い物へ行く主婦魔女は、童話になりませんよね。