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日比谷のその声に美琴、顔をコクリと。そして杏樹を見て…。
杏樹も頷き、 「はい。」 そして、 「今回は、ホテルキャッスルチャイナによる当ホテル横浜トランキルマンヘブンズホテルへのM&Aに対する百貨店扶桑からの対策室を介しての、事実上の作戦会議としております。」 その話に一同頷く。 「当然の事ながら、結果には至っておりません。現在のところ。そして、これもひとつの主旨にもなるのですが、今回の会議での個人に対しての取り調べではありません。如何なる上にも、個人に対しての攻撃ではなく、真実に辿り着くと言う意味に於いての会議となります。それらを踏まえた上で…。」 ここで杏樹、一拍置く。 「鶴来社長、そして対策室のメンバー4名。そして阿刀田常務の5人は、このまま社長室にて、それぞれがお持ちのタブレットにて会議の映像を見て頂く事になります。」 美琴、コクリと頷き、海江田と紫は、 「分かりました。」 都沢と葉子も頷いて…。 杏樹、 「私と日比谷部長は、別室にて…。同じく同じくタブレットを…。そして…、事情を尋ねる相手にもタブレットで、映像を通して…。と、なります。」 そして杏樹、日比谷に、 「それでは、日比谷部長。」 日比谷、頷き、 「分かりました。」 そしてふたりは社長室を出て行く。 廊下で日比谷、杏樹に、 「川峯取締役、川峯伊織さん。画像を見る限り、優しそうな顔立ちだけど…。まさか…、こういう人が、投資をね~~。人間、分からない。」 杏樹、資料を見ている日比谷を見て微笑みながら…。そして、「会議室」の文字の一室に。 「こちらになります。川峯取締役はもう、まもなくかと…。」 既に席には3台のタブレットが…。 そして日比谷、 「北…大祐取締役。何かしら、ガッシリとした体つき。」 杏樹、 「えぇ。話によると、日々、事務に通っているとか…。」 その声に日比谷、口を尖らせて2度ほど頷いて…。 杏樹、チラリと日比谷を見て、 「部長は…、元々、扶桑のシステム企画…。秘書の東風さんからは、そう聞いてますけど…。ただ、かなり素早い人選でしたから…。」 そんな杏樹に日比谷、ニッコリと、 「そぅ…???」 そして日比谷、またニッコリと、 「ふふん。後で教えてあげる。その…、かなり素早い人選って、やつ。」 その声に杏樹、少し困った笑顔で…。 そして…。タブレットから聞こえる声、 「杏樹さん、OKですね。」 尚登の声。 そして画面には5人の顔が…。 そして杏樹、向かい席のタブレットも確認。杏樹、 「OKです。」 そして数分後、ドアをノックする音。 杏樹、 「どうぞ。」 ドアを開けて入ってくる人物。 女性。中を見て一礼。 「失礼します。」 そしてドアを閉めて、目の前の人物ふたりに、また一礼をして、 「お疲れ様です。」 川峯伊織である。 杏樹、椅子から立ち上がり…。その拍子に日比谷も立ち上がり…。 杏樹、 「お疲れ様です。」 日比谷も、 「お疲れ様です。そして…、初めまして、百貨店扶桑のシステム企画部の部長を任せられております、日比谷汐里と申します。」 目の前の初めて見る人物に川峯、一礼をして、 「初めまして。当ホテル、取締役の川峯伊織と申します。」 杏樹と日比谷、川峯に椅子に座るように促して…。 川峯、タブレットのあるすぐ傍の席の椅子に。 杏樹、 「予め、ご説明させて頂いております。そして、当ホテルの全社員にも周知されているのですが…、今回の中国北京のホテルキャッスルチャイナによる当ホテルへのM&Aに関して…。あらゆる角度からリサーチをした結果、中国と言う国名に関して取締役からの2名が今回、ピックアップされました。」 川峯も日比谷も静かに頷く。 「決して、これが、結果に結びつくと言う訳ではないのですが…、事実上、M&Aを阻止すべく、ホテル側としても、社員のプライベートまで踏み込んで…と言う。…そのために、第三者でもありますが、今回のM&Aの情報発信元でもある百貨店扶桑の天春廿楽社長の指示でもある対策室が、今回は入っていただく事になりました。その中で、今回は主である対策室から、日比谷汐里さんです。」 そこまで言って杏樹、 「勝手ながら、この場での役職は控えさせて頂きます。」 川峯、僅かにコクリと、 「承知しました。」 杏樹、 「そして、これも予めご説明してありますが、目の前のタブレットも今回、採用させて頂いております。画面には、百貨店扶桑対策室のメンバーの方々…。ご承知おきください。」 川峯、真顔のままで、コクリと…。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.08.11 06:50:03
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