2006/11/15(水)13:09
丸目のシェパード
ミッキーは6匹兄弟の4番目として産まれた。
血統書によると父方の祖母が警察犬らしい。
私達がブリーダーの元を訪ねた時には、既にミッキーとミッキーのすぐ下の弟しか
残っていなかった。ブリーダーのバナナじじい(※当ブログ:出会いの日 参照)に
「どっちでも好きな方を連れて行きな!」と言われ困惑する私にじじいは弟の方を
勧めた。何故なら「コイツ(ミッキー)は顔が悪いから!」という理由で。
私にはどっちも同じ小熊の赤ちゃんのように見えるが、よくよくそう言われて2匹
を見比べてみるとなるほど違う。決定的なのは目だ。
そういえば予備知識として呼んだ本の中にシェパードの子犬の選び方に目をよく見ろ
と書いてあった。シェパードにとって一番重要視されるもの、それは稟性!
丸目の出目は欠点となる・・・と。成犬になっても目は変わらないのだ。
まさにミッキーはそれだ!!
それにひきかえ弟は何とキリッとした目をしていること。
しばらく2匹を観察していると弟はしきりにミッキーを虐めている。
ミッキーときたらやられっぱなしでちっともやり返したりしないのだ。
なんだか顔も悪く弱虫のミッキーに同情の気持ちが湧いてきた。
犬舎に入り2匹に向かって「おいで!」と呼ぶとミッキーはしっぽをプリプリ振って
一目散に寄って来た。しかし弟は警戒しているのか呼んでも一向に来ようとしない。
そうか、決まりだ。
弟は男前だし、根性もありそうだ。こんなチビのくせに見ず知らずの人間に対しては
警戒することもできるなんて、きっと立派な警察犬になれるだろう。
しかしミッキーは違う。こんなチビのうちからブサイクだなんてレッテルを貼られ、
もしかしたら引き取り手が無いかもしれない。
そんないきさつでミッキーはうちの子になったわけだが今でも時々、「あの弟は
どうしているだろう?」と思うことがある。
今の私だったら兄弟を引き離さずに2匹とも連れて来るのに・・・。
来月で3歳になるまん丸お目めのお坊ちゃまに成り下がったミッキーを見るにつけ、
弟はきっとどこかで立派な警察犬として活躍してくれていることを祈るばかりである。