ミッドランド こんのふみをブログ

2010/09/09(木)22:28

運び屋サムの運命

本(14)

久々に小説を読み終わった。 ふみをの青春の友、高千穂遙先生の作品である。 運び屋サムシリーズ第2弾は前に読んだのだが、 やっとこさ第1弾”銀河番外地(運び屋サムシリーズ1)”!! 本当は1980年に出た徳増文庫版を探していたのだが、 見つからずに2000年に出たハルキ文庫版で完読。 このハルキ文庫版は定価780円もする。 古本で買ったのだけれど誰が買ったのか少し気になったよ。 内容はクラッショージョウシリーズやダーティペアシリーズと違い、 多少青年向けになっており色情狂なんか出てきたり。 まあいいのですが相変わらずの良い内容だったのだが、 特に3本目の”ドラグレース・カタストロフ”が素晴らしい。 起承転結の”転”の部分でちょうど横浜線を降りるタイミングでさ、 町田駅のホームで立ったまま少しだけ先を読み続けるという行為を久々に。 ただこのシリーズが2作目以降続かなかったのは、 主人公サムがあまりにもスターウォーズのハン・ソロに似ているからだろうなあ・・・、 などと考えた。 そう考えれば、 1977年にシリーズを開始した”クラッシャージョウ”が、 いかに素晴らしいスペースオペラだったのかが解るというもの。 ちなみにスターウォーズが日本上陸したのは1978年である!! なんてちょっとひいき目に書き過ぎか。 それでも日本初スペースオペラとしての金字塔がそこにあるのだ。 ただ残念なのは高千穂遙に熱中したのは子供だったこと、 ふみをしかり。 そう日本ではSFは子供が見、読むものなのだ!! 欧米のSFに対する高尚なイメージは少ない。 それは日本発のSFであるゴジラシリーズやウルトラマンシリーズが、 大人も見れる作品から子供対象作品にシフトしていった過去の体験があるからなのか、 宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムが青年層に受け入れられるようになる70年代でも、 屈折したSF観が日本を支配し続けることになる。 そんな日本から独自の文化”オタク”が80年代に自然発生してしまう。 当時は大人になれない大人としての差別用語だけれど、 それを自虐的に肯定してきたオタク達の度量の大きさを少しは認めてもらいたい!! と今でも切に願う。 何の話だ?

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