FINE DAYS
いや、雨降ってますけど…。*一冊の本を読み終え読書メーターに投稿しました。転載します。FINE DAYS [ 本多孝好 ]中編集。どれも背景描写と人物造形が静謐で、作者の文体に波長が合う為なのかわからないけど、一筋現実から離れた浮遊感のある物語に強く引き込まれた。小説の中で描かれた人間が「キャラが立っている」とされる場合、個性を書き分けている結果だと思う。それは作中で、中略(社会と個人はずれている。どんなに平凡な人でも平均値と重なることはなく、そのずれが個性となる)とあったからだ。フェアな世界なんかないし、平均値の人間でい続けることも出来ない。4編の作品のうち、FINE DAYSとイエスタデイズが特に気に入った。堪能&感銘。