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  みどりの日記 ~gardener's hum~

第8回 5月19日



『バラに誘われて』


この時季増えるんですよね。「何が?」それはこの辺の“お散歩通行人”です。
やはり、原因はバラでしょうか。

我が家に植えてあるバラは、特別に珍しい品種があるわけでもなく、色や形も
ごくごく普通です。そして、バラ園のように広くたくさんの品種があるわけでも
ありませんし、住宅街の狭い庭に、手入れしやすい範囲で少し植えているだけです。

それでも季節ごとにお散歩コースを組み立てていらっしゃる方もいるようで、
ほんの少しだけ賑やかになります。


週末ショップの作業小屋にも常連さんがいます。ココアという名前のワンちゃんです。

いつも飼い主さんと一緒に散歩のついでに遊びに来てくれます。まだ、若い犬なので、
よく吠えるし元気でぴょんぴょん跳ね回っています。
ボールが大好きで、いつもウチの息子が幼稚園のときに遊んでいたボールにじゃれて
います。実は、この常連さん、お花に関してはかなりの情報通だと私は睨んでいます。
だって毎日飼い主さんとお散歩をしてご近所のお花情報をゲットしているんですから。
言葉が通じれば教えてもらいたいくらいです。


さて、ある日の夕方の事です。私はいつものようにハサミで花がらをカットしたり、
グ~ッと伸びた新芽を止めたりと手入れをしていました。「さあ、もうそろそろ
切りあげて夕飯を作らなきゃ」とバケツを持ち上げた時、一台の車がゆっくりと
家の前の道を通っていこうとしました。


私は、特に気にせずにあちこちに散らばった道具の片づけをしていました。
ところが、その車のスピードはみるみる落ちていって、しまいにはほとんど
止まったような状態になってしまいました。乗っていたのは年配のご夫婦のようで、
あきらかに二人のお顔はこちらを向いています。
「あれ?知り合いの方かしら?それとも、道に迷ってお尋ねになりたいのかな?」

私はなんとなく不安になって頭の中で知り合いの顔を次々に思いだしていました。
しかし、心当たりがありません。どっちかわからないまま、とりあえず中途半端な
会釈をしてみたところ、運転席から声が聞こえてきました。


「あの…そのバラは何という種類ですか?」びっくりしました。

ここは小路を入った奥まった場所ですので、きっと道に迷ったかなにかして
偶然、通りかかったのでしょう。少しの間、会話のキャッチボールをして、
その車は我が家の前から去っていきました。


それにしても、お花の持つ力を改めて感じさせられました。
バラたちは「思わず、足を止めさせる」魅力、オーラを発していのでしょうね。


楽しい季節ではありますが、みなさん安全運転でいきましょう。



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