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山梨県歴史文学館 山口素堂とともに

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2020年06月16日
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カテゴリ:山口素堂資料室

** 素堂俳諧事蹟年譜 **

 ここで素堂の俳諧に於ける年譜を作成した。句集など多少の年移動があり、また未見資料もある。

 

▽寛永十九年 1642    

誕生、一月四日(『連俳睦百韻』)

▽寛文 五年 1665 23 

三輪神社参詣  荻野清氏の説、「山口素堂の研究」

▽寛文 七年 1668 26 

伊勢踊 伊勢、加友編。信章、発句五。

▽寛文 九年 1670 28 

一本草 未琢編。発句一。

▽寛文十一年 1672 30 

蛙井集 山口清勝編。信章、発句一。

▽延宝 二年 1674 33 

信章歓迎百韻 

十一月二十三日、上洛して北村季吟や湖春ら以下の歓迎百韻の席にのぞむ。

信章、付句十一。

▽延宝 三年 1675 34 

宗因と百韻興行 江戸下向中の宗因を中心に、桃青(芭蕉)等と共に百韻興行。

信章、付句九。

俳諧繪合 高政編。信章、発句二。

▽延宝 四年 1676 35

  俳諧当世男   蝶々子編。発句一。

到来集 胡兮編。発句二。

草枕 旨恕編。旨恕・信章百韻一巻。

▽延宝 五年 1677 36

  六百番俳諧発句合 岩城平城主、内藤風虎編。発句二十。

江戸三吟 冬、伊藤信徳・桃青と共に三吟三百韻興行。

▽延宝 六年 1678 37

江戸三吟 春、前年に続き三吟三百韻興行。

江戸八百韻   幽山編。発句一。付句七。

新附合物種集 井原西鶴編。付句五。

江戸新道 言水編。発句六。

江戸廣小路   不卜編。発句七。

鱗形 雪柴編。発句一。

夏の頃、江戸を出立して長崎に向かう。

▽延宝 七年 1679 38                   

肥前唐津にて新春を迎える。清水茂夫氏(故)は「二万の里唐津と申せ君が春」は、仕官していた唐津の主君の新春を祝っているのでないかという。

暮春頃、江戸に帰着する。

致任して、不忍池畔に退隠する(?)

玉手筥 蝶々子編。発句一。

富士石 岸本調和編。発句二。

江戸蛇之鮓   言水編。発句一。号来雪。

二葉集 西治編。付合四章。

▽延宝 八年 1680 39     

誹枕 ◇始めて序文を著す。幽山編。

始めて素堂と号す(正式な名称も山口素堂)

発句十七、幽山・素堂両吟半歌仙一巻。

大矢数 五月、井原西鶴が難波本覚寺で興行する。

号、信章で付句一。

江戸辧慶 言水編。発句二。

向之岡  不卜編。発句三。

▽天和 元年 1681 40

東日記  言水編。発句二。

三物  芭蕉・木因・素堂。

▽天和 二年 1682 41

月見の記 

高山麋塒(伝右衛門。老中、秋元但馬守の家老)主催の宴。

武蔵曲 千春編。付句十、発句四。

芭蕉庵再興勧化文 

前年冬の焼失した芭蕉庵を再建する為有志を募る。

▽天和 三年 1683 42     

虚栗 荷興十唱他二句。

空林風葉 自悦編。発句二。

▽貞享 元年 1684 43

孤松 尚白編。発句二。

▽貞享 二年 1685 44

稲筵 清風編。発句一。

一楼賦 風瀑編。発句三。◇跋文(漢文)

古式百韻 芭蕉等と古式の百韻興行。付句十三。

白根嶽 調実(甲斐市川の人)編。発句一。

▽貞享 三年 1686 45     

蛙合 仙化編。発句一。

芭蕉の瓢に「四山」の銘を与える。

▽貞享 四年 1687 46                   

春、上京する。

蓑虫説 蓑虫に関する芭蕉との遣り取り。

句餞別 十月、長崎旅行の折に求めた頭巾を芭蕉に贈る。

発句一、詩三絶。

続虚栗 ◇序文、(芭蕉に先がけ「不易流行」を説く)

其角編。発句五。

続の原 不卜編。芭蕉・調和・湖春と共に四季句合春の判者。

▽元禄 元年 1688 47     

素堂亭残菊宴             発句二。

芭蕉庵十三夜             発句一。

追善興行 大通庵道円居士の追善興行に芭蕉・曾良等と参加。

付句三。

▽元禄 二年 1689 48     

送別賦 芭蕉「奥の細道」行脚に出立。素堂「松島の詩」

其袋 名月を賞して、十三唱。

曠野 荷兮編。発句六。

▽元禄 三年 169049        

其袋 服部嵐雪、素堂の助力で『其袋』の撰を成就。

酒折宮奉納漢和 序文。漢和。甲斐酒折宮奉納の漢和俳諧八句の序文を草す。

(漢和の部分は前年)

忘年会 冬至の前の亡年会。

松の奥 梅の奥 俳諧作法書。一部では偽書とされる。

いつを昔 其角編。発句五。

吐綬鶏 秋風編。発句一。

秋津嶋 団水編。発句一。

後の塵 其詞編。発句一。

▽元禄 四年 1691 50

誹諧六歌仙   鋤立編。序文。

俳諧勧進牒   路通編。発句五。

雑談集 角編。発句一。

元禄百人一句 江水編。発句一。

色杉原 友琴編。発句一。

餞別五百韻   立吟編。発句一。

西の雲 ノ松編。発句一。

▽元禄 五年 1692 51

母喜寿の賀   連衆、芭蕉・嵐蘭・沾徳・曾良・杉風・其角。

発句一。

和漢連句 芭蕉・素堂両吟の和漢連句(別項参照)

 

元禄 五年 1692 51

母喜寿の賀   連衆、芭蕉・嵐蘭・沾徳・曾良・杉風・其角。

発句一。

和漢連句 芭蕉・素堂両吟の和漢連句(別項参照) 序文。

俳諧深川集   芭蕉・嵐蘭・曾良・洒堂等を招き、年忘れの会。

発句一。付句一。

俳林一字幽蘭集 沾徳編。序文。発句四。

己が光 之道編。発句一。

旅館日記 許六編。発句三。

元禄 六年 1693 52     

杉風書簡 宗匠にて無レ之者のも名高きは素堂と申者にて御座候。

残菊の宴 芭蕉・其角・桃隣・沾圃・曾良・馬等出座。

幕府儒官、人見竹洞、素堂に素琴を贈る。

竹洞、素堂宅を二三人で訪れる。

本所深川に四百二十九坪の土地を買い求める。

流川集 露川編。発句一。

桃の實 兀峰編。発句一。

元禄 七年 1694 53     

蘆分船 不角編。序文。発句一。

隠家百首 戸田茂水編。和歌一首入集。号・信章素堂。

《芭蕉没》  

枯尾花 芭蕉追善歌仙に参加。

妻の死 十二月素堂は曾良宛書簡で「妻の死」を伝える。

炭俵 野は唐変。発句二。

句兄弟 其角編。発句一。

名月集 心桂編。発句一。

芳里袋 友鴎編。発句二。

芭蕉没に際して竹洞から贈られた素琴の弦を切る。

元禄 八年 1695 54     

歳旦詩 乙亥歳旦詩一篇。

甲山記行 夏、母が急逝する。母の生前の願い「身延詣」の旅に出る。宿を外舅野田

氏宅。

花かつみ 文車編。発句一。

住吉物語 青流編。発句一。

笈日記 支考編。発句四。

元禄 九年 1696 55

裸麥 芭蕉三回忌追善の句。

翁艸 里圃編。発句十二。一座の歌仙二巻及び文章一篇。

元禄 十年 1697 56

陸奥鵆 桃隣編。跋文。発句五。付句一。

俳諧錦繍緞 其角編。発句四。

署名、江上隠士山松子(山口松兵衛か)、序文。

韻塞 許六編。序文・跋文。発句一。

真木柱 擧堂編。発句十二。

末若葉 其角編。発句一。

柱暦 鶴声編。発句一。

元禄十一年 1698 57     

歳旦詩 歳旦、六言六句の詩一篇。(『素堂家集』)

夏から秋にかけて京都に留まる。芭蕉の塚に詣でる。

鳴滝で茸狩り、多くの詩歌発句あり。

続有磯海 浪化編。発句二。

続猿簔 芭蕉遺編。発句一。

泊船集 風国編。発句一。

寄生 桂聚亭編。発句二。

去来抄 素堂、去来に新風興行を持ちかける。

元禄十二年 1699 58     

海道東行 良因編。序文。

俳諧伊達衣   等窮編。発句一。

皮籠摺 涼菟編。発句一。

簔笠 舎羅編。発句一。

元禄十三年 1700 59     

冬かつら 芭蕉七回忌追善吟七。

六玉川 百丸編。跋文。

暁山集 方山編。発句一。

続古今誹諧手鑑 笑種編。発句一。

元禄十四年 1701 60     

宗長庵記 素堂、春上洛。島田宿で『宗長庵記』を草す。

秋にも上洛し、『長休庵記』と改作する。発句二。

そこの花 支考編。発句一。

きれぎれ 白雪編。発句三、一座の表六句一連入集。

追鳥狩 露堂編。発句一。

杜撰集 嵐雪編。発句一。

続別座敷 杉風編。発句一。

荒小田 舎羅編。発句一。

裸麥 曾米編。発句一。

元禄十五年 1702 61     

知足亭逗留   京都より下る途中、鳴海知足亭に逗留。

花見車 素堂評あり。

三河小町 白雪編。発句一。

利休茶道具図 茶人、山田宗偏の『利休茶道具図』に序文。

元禄十六年 1703 62     

歌林尾花末   梅柳軒水編。和歌一首入集。

行脚戻 五桐編。発句一。

分外 艶士編。発句一。

 

▽宝永 元年 1704 63     

山中集 涼菟編。素堂、木因併せて芭蕉の二友と称せられる。

四月江戸出立、七日から十二日まで逗留。発句、連句あり。

千句塚 除風編。文章一篇、発句一。

渡鳥集 卯七・去来編。発句二。

誹諧番橙集   除風編。発句一。

五十四郡 沾竹・沾荷編。発句一。

濱萩 柳舟編。発句一。

たみの草 湖白編。発句一。

文章一、発句二。

▽宝永 二年 1705 64     

歳旦漢詩 歳旦所懐漢詩二編。

寸濃字 支考・座神編。序文。

蝶羽亭逗留 閏四月九日、鳴海の蝶羽亭に至り、

五月五日まで滞在。

五日鳴海を発って江戸に向かう。

知足斎日々記 発句三。

誰身の秋 吾仲編。発句一。

夢の名残 海棠編。発句一。

木曾の谷 楚舟・野坡編。発句一。

やどりの松   助給編。発句一。

賀之満多知   発句一。

▽宝永 三年 1706 65     

東山萬句 支考編。序文。発句一。

猫筑波 梅員編。発句一。

▽宝永 四年 1707 66     

東海道記行 春、上洛。東海道記行を草す。和歌・漢詩・発句

風の上 嵐雪追善集。追悼文。

菊の塵 園女編。序文。

かくれさと 片海編。発句一。

▽宝永 五年 1708 67     

とをのく集   百里編。嵐雪一周忌。

梅の時 少長(歌舞伎俳優 中村七三郎)追善集。序文。

▽宝永 六年 1709 68     

星會集 輪雪編。発句一。

既望集 吟墨編。発句一。

根無草 艸士編 発句一。

素堂主人書簡 曾良宛。発句二。

▽宝永 七年 1710 69     

歳旦漢詩 一篇。

三山雅集 呂茄編。発句一。

素堂病に臥す。瘧(おこり)にかかる。

葛飾 芭蕉十七回忌追善集。序文。

▽正徳 元年 1711 70     

誰袖 蘭臺編。発句一。

とくとくの句合 自著、この年頃成立か。

鉢扣 伊丹、蟻道追悼集。序文。発句一。

▽正徳 二年 1712 71     

歳旦漢詩 京都にて歳旦の臨み、漢詩を吟ずる。

千鳥掛 蝶羽編。序文。発句六。

素堂書簡 京都にて伊丹の億麿に鉢扣贈呈の礼状。

花の市 寸木編。発句一。

▽正徳 三年 1713 72     

   舎羅編。発句一。

火災遭遇 師走、火災に遭う。

▽正徳 四年 1714 73     

歳旦漢詩 漢詩一篇。

▽正徳 五年 1715 74     

みかへり松   祇空編。発句一。

昔の水 古梅園編。発句一。

▽享保 元年 1616 75     

この馬 法竹編。発句一。

鵲尾冠 発句一入集。越人編。(刊は、翌年)

▽享保 元年

素堂、八月十五日    逝去。






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最終更新日  2020年06月16日 17時40分49秒
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