カテゴリ:山口素堂資料室
素堂主人より曽良宛書状
尚々素翁へ■■人殿歳旦之詩文可■候 林家毫今日申候到来次第可懸 御目気つかれ何事も早々御推覧候 以上
昨夜は病気御訪忝 暫時仙家交遊の意味爐中の紫茶に 梅か香を手折添残雪の餅の欠ほちゝゝと閑話 今以て俤對する心地のみ 又々近夕御尋奉待存候 然は其の節御物語仕り候 通せかれ此の道書の片隙にいつか好き蚊足先生江 短尺色紙大望之旨申し候間樹貴叟迄申し上げ候 御頼被成可被下候 歳旦の事夜前御尋候へども旧臘のいそがしさ存寄も無御座候 病中髭の長さに毛抜きに筆を持ち添えてかく申し候 いかが
向鏡しらぬ僧に對ス 予半白のおかしさを讀めり 茟始手に艶つける梅柳 舊年取タル務に夢ニモ忘れ難し苦ム内に 慰まんとふと申し候句 孤疑心のおのれみかへる落葉哉
仭蚊足士江何とそ暫時も御出會素堂へもと存候へとも暇なく候 こゝに物語あり御船蔵ニ居住渡邊貴作殿舊友ニ而此三四年參候筈當春相延候此春夏中何とそ可参候節素翁招可申旨兼約候問 蚊足翁貴丈御誘引可仕候間 内々此よし御傅置可被悉候 病中筆さへに痩早々投墨候 萬縷賢顧々々以上
二月五日 岩浪曾良雅英几下 素堂主人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月07日 11時20分03秒
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