カテゴリ:音楽
今週末東京のあるオーケストラを指揮することになっている友人と午後の4時間くらいを一緒に過ごした。彼は今ロンドン在住で、世界中の色々なオーケストラを指揮している。指揮だけでしっかりと生計を立てられる恵まれた、そしてもしろん才能豊かな若手指揮者である。
彼とはアメリカにいたときからよく色々な話をしていたのだが、今日私が彼と話したかったことは「音楽や芸術に社会性を持たせることは可能か」ということだった。このごろ私が一人で頭を悩ませているのはその周辺のこと。 従来のオーケストラのコンサートにはもちろんそれなりのベネフィットはあるとしても、社会的存在意義があるかと聞かれたら、ちょっと考えてしまう。もちろん純粋に音楽が好きな人はたくさんいるし、そういう人たちに可能な限り、質の高い音楽会を提供することは大切だと思う。でも東京に8つもプロオケがあるのだから、一部ではもう少し冒険的な試みをしてもよいのではないかなと思う。 よく聞くのは、「人が音楽会に来るのは夢を見たいからだ」ということ。もしそうだとすればそこに現代の社会問題などを持ち込んだりすればお客の足は遠ざかるかも知れない。でも音楽が社会になければならない存在だということを感じてもらうには、もしかしたらもっと違うアプローチが必要なのかも知れない。 この間関西地震の被災経験者の方とお話したのだが、その方は「そういう時はみんな心がぎすぎすしてしまっていた。食べ物は必要だったが、それだけでなく、芸術などにふれた時は心を暖めることが出来た」とおっしゃっていた。 純粋なクラシック音楽鑑賞という狭い枠の中だけでなく、もっと音楽のパワーが生きるところにも音楽を提供するべきなのではないかなと思っている。 今すぐは無理でも、これからそういったことを頭のすみにおいて活動していきたいと思う。 これを読んで下さっている方で「芸術って必要なの?」という問いに答えるかたちでコメントを頂けたらとってもうれしいです。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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