カテゴリ:音楽
今日は友人が読響を指揮するということでオペラシティでのコンサートに行って来た。これは普通の定期演奏会ではなく、日本テレビの「深夜の演奏会」というプログラムの為の公開録画セッションだった。事前に応募しておけば、無料でコンサートに行けるということらしい。
ホールに入るとなんとなく雰囲気が違う。もちろんテレビカメラが何台もあるというだけでもいつもと違うのだが、それだけではない。聴衆の雰囲気が違ったのである。有料コンサートよりも年配の方達が(60代後半から70代後半というかんじ)圧倒的に多かった。 休憩の時はいつもならバーの前にすごい行列ができるのに、今日はほとんど列ができなかった。でもロビーのイスはそれなりに一杯で、みんなそれぞれ自分達が持ち込んだ食べ物や飲み物に夢中。 ある夫婦の話に耳を傾けてみると、「指揮者のお辞儀の仕方がよくない」に始まり、ずっと文句たらたら。曲と曲の間では、前の席に座っていたおじさんがまたまた大声でなにやら文句を言っている。 この経験をまとめてみると、コンサートを無料で提供するということが必ずしも聴衆の満足度をあげるということにつながらないのではないかと思った。無料で行けるとなると、それなりの価値のものという風にもとられてしまいがち。無料で聴きに来た人たちが有料のコンサートに行くようになるかと言えば、「ただでも聞けるものをわざわざお金を払ってまで行く必要がない」ということにもなる。 私もそうだが、人は自分がお金を払っていったものにはそれなりに満足しようとする部分があるような気がする。ある意味、払った金額が高ければ、聴取はそれなりに満足しようと「努力」する。それが無料だと、その「努力」はいらないので何を経験しても不満のほうが先に立つのかもしれない。 「普段コンサートを経験することがあまりない方のために」といって入場料を無料にするのではなく、500円でもいいから入場料を支払ってもらった方がいいのかも、などと考えながら帰ってきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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