絨毯屋へようこそ  トルコの絨毯屋のお仕事記

2008/05/19(月)04:21

レース編みのお花畑

絨毯屋の仕事(98)

気候的には春というか初夏に近いかな・・・。 でもどこで見る風景も新緑が美しく、その中に黄色、赤、白、紫と花々が咲き乱れ、暑くもなく寒くもなく、とても心地よいドライブであった。 ドライブのついでにこんなものを手に入れてきた。 画像だけでわかった人はかなりの通。 村人が冬の農閑期に内職で手編みするレース編みである。 トルコではオヤと呼ばれているもので、これは女性たちが被るスカーフの縁に縫い付ける飾りである。 普通はこのオヤと、オヤのデザインや色に合わせてスカーフを選び、自分で縫い付ける。 スカーフ部分が古くなると取り外して、また別のスカーフにつけることができる。 それぞれのお花には名称があり、意味もあったりする。 これは今ではほとんど作り手がいないという「とうがらしの実と花」。 家で保管されていたものをお願いして譲ってもらった。 トゥ(かぎ針)で作られたものである。立体的になっている。 イーネ(ぬい針)で作られたものでは、私のコレクションにもあるが立体的なとうがらしの赤い実の部分だけのものが存在する。これは個人コレクションなので非公開。 これはビーズオヤ。ぬい針でビーズを通して編む。 これもスカーフに取り付ける目的のものであるが、かつての流行ものなので、最近は一般には使われない。白いガーゼにつけられたものがあるが、ほとんどが古いものである。 ビーズオヤはお花をモチーフにしたものもあるが、多くは実や動物、その他の身の回りにあるものを象っている。 いずれも取り付け、取り外しができるもので基本的には360cmの長さ。 いろんなものにつけて楽しめるのである。 床に広げたレース編みのお花畑に取り囲まれて、とっても幸せな気分である。 近日中に弊社のホームページでもご覧いただけるように努力中。興味のある方はどうぞ。

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